マガジンワールド

キャンプ、趣味にはいいと思うんです。 From Editors 1 No. 869

From Editors 1

キャンプ、趣味にはいいと思うんです。

きっかけはフジロックの夜でした。苗場の夜は天気によっては冷えるんですが、そんなことも気にせず、友達のテントを囲んで、ちびちび飲んだり他愛のないことを喋ったり。眠くなってもテントから半身を出して、それでもおしゃべりの輪に加わって。ライブももちろんいいけど、あのテントでゆっくりする時間もいいなぁ、でもフェスは初夏〜秋がメインだしなぁ……っていうか、フェスに限らず、このキャンプ部分だけやればいいんじゃないか? と、自分でもテントを買い、レンタカーで出かけてみれば、これがとても面白く、趣味を聞かれても「キャンプですかね」と答えるほどにハマっていた時期がありました。

テントをはじめとした各種ギアを検討し(本当にいろいろなものがある)、次の週末はどこへ行こうか情報を集め(関東近郊の道に詳しくなる)、行ったら行ったで他のキャンプサイトに刺激を受けつつ(みなさんどこのメーカーのものか聞くと快く教えてくれる)、なぜかテントの数は増えていき(もったいないので友達を誘うことになる)、部屋の半分くらいがキャンプ道具で占められる(どれもまぁまぁかさばる)、という、誰もが(?)通過するキャンプ沼を通過した身としては、今回こうしてキャンプの特集が作れたことで、それらの元がとれたというか、報われた思いです(笑)。

すみません、個人的な話が長くなりましたが、いまはどこのサービスエリアに行ってもそのキャラクターを見かける「ゆるキャン△」とか、YouTubeのヒロシちゃんねるとか、キャンプにハマるきっかけもいろいろあるみたいですね。実際キャンプで何をしているの? とよく聞かれるのですが、何も特別なことはなく、強いていうなら、「終電がないかわりにベッドがすぐ近くにある、焚き火にあたりながらの飲み会」をしている……とでもいうのでしょうか。もちろん、アクティビティとくっつけるのも楽しいでしょうが、別に何をしなきゃいけないというものでもないし、日帰りだって十分な「キャンプ感」は得られる。

とにかく一度行ってみてほしくて、キャンプに連れて行ってくれる頼れる先輩や友人のかわりになれば、という気持ちで作ったポパイなりのキャンプ入門。興味はあったけど、何から始めればと思っていた人にこそ手にとってほしいです。キャンプ沼なんていいましたが、道や地理には詳しくなるし、火もおこせるようになるし、各種ギアは非常時にあると安心だし、平たくいうとたくましくなれるような気さえするし。男の子の趣味としてはとてもいいと思うので。

米山正樹(本誌担当編集)
 
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取材ではいろんなキャンプ場に行きましたが、上高地の小梨平キャンプ場は眺めも居心地も良すぎて、帰りたくなかったほど。手前には梓川、奥には穂高連峰。テントサイトからの眺めがこれですからね。
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上高地で何をするかというと歩くんです。向かったのは小梨平キャンプ場から45分ほどの嘉門次小屋。昔から変わらぬ囲炉裏で焼くイワナは、きれいな水の味で、瓶ビールを開ければ、最高の休憩に。


ポパイ No. 869

キャンプがしたい!

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