どんな料理をサッと作れたら、気が利いているだろうか。 From Editors 1 No. 878
From Editors 1
どんな料理をサッと作れたら、気が利いているだろうか。
「自炊してるんだ」というと「え、節約してるの?」と返ってくることが減ったなぁと思うわけです。仕方なくやるものから、積極的に楽しむものになって、ポジティブな意味合いを帯びてきた。誰が言ったかは知りませんが、”食は人なり”。食べるものに意識的であること、そもそもちゃんと食べること。どちらも男女問わず、今や嗜みになってきたなと感じます。そう、料理はできるできないじゃなく、するかしないか。それに、こんなに楽しいこともないよ! と、料理の特集を作り始めたところ、この騒ぎに。
ここ一ヶ月くらい、#stayhomeタグとともに、たくさんの料理写真を見たと思います。あれ、なんか人柄が伝わるような気がしません? 無加水ポトフ作ってるんだ、とか、おつまみ上手なんだ、とか、そういうお皿使ってるんだとか。それに、久しぶりに料理と向き合った人もいると思いますが、けっこう達成感があるんですよね。当たり前だけど最後は食べれるし、たとえ味がイマイチでも次への知見がたまる。「とても食べられないものができあがってしまったら、カレーにしちゃえばいいのよ!」と言っていたのは、この特集で話を聞いた料理愛好家の平野レミさんですが、そのくらいおおらかな気持ちでやりたいですね。
今までは、外で食べるもの中心というか、おいしくて感じのいいお店や、味のあるメニューを紹介してきた我々ですが、そんなインプットを踏まえ、どんな料理がサッと作れたら気が利いているだろうか。そこをわりと真剣に考えながら作ったこの特集は、いわばポパイなりの料理帖。サンドイッチでもオムレツでもパスタでも餃子でも味噌汁でも、レシピを見ずにできるようになるくらいまで作り込めば、それはある意味、一生ものの財産。このポパイは860円ですが、一生もののレシピがひとつでもふたつでも身につくなら、安い買い物だと思いませんか?
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