From Editors 1 No. 827 好きな仕事は、気持ちがいい。
From Editors 1
好きな仕事は、気持ちがいい。
『勤めないという生き方』、『普通に働け』、『「ない仕事」の作り方』、『就職しないで生きるには』、『仕事漂流』、『このつまらない仕事をやめたら僕の人生は変わるのだろうか?』etc。
いま、僕の机上に並んでいる仕事本のタイトルである。勤めない、就職しない? 普通に働け? 漂流? やめる? 一体どれが正しいのか……。ただわかるのはみんな仕事に対していろんな悩みや、考えることがあるということだ。何かとネガティブな話になりがちに思える仕事の話だけど、それでも今回話を聞いたひとはみんな自分の仕事が好きな人ばかりであった。
例えば、福井の鯖江で1人、メガネを作っている<MEGANE ROCK>の職人、雨田大輔さん。彼に会いに、朝7時の新幹線で鯖江へ向かい、昼前から工房で話を伺ったのだけれど、インタビューは伸びに伸び、気がつけば日はすっかり沈んでいた。メガネ作りの工程を生で見られたり、キャリアの話を聞いたり……。畑は違うが、ひたむきに自分の好きものを究めようとするさまは、見ていて清々しい。そう、良い仕事は見ているだけで気持ちがよく、楽しいのだ。
他にも「アングラー」だったり、「プロポーカープレイヤー」だったり、「DJ」と、とにかくいろんな仕事の人に話を聞き、様々な角度から仕事を考えた今号。たくさんの人の働きかたを考えると、自分の中の「仕事とは?」という問いに、何か答えが見いだせるかもしれない。読むところはいつも以上にたくさんあるけれど、大きな問いに答えを出すには時間もかかると思うので、じっくり腰を据えておつきあい下さいませ!
岩渕大介(本誌担当編集)