ミャンマー、ピンポンの旅。 From Editors 2 No. 859
From Editors 2
ミャンマー、ピンポンの旅。
一人旅のいいところは、誰に気兼ねもせずに、好きなことを濃く、深く、突き詰められるところだ。興味のない観光スポットや買い物(失礼!)に煩わされることもない。ということで作ったのが「偏って歩こう」(P74)。< パピエラボ>の江藤さんの「アメリカ南部 アートの巨匠たちの足跡を辿る」、ミュージシャンのユザーンさんの「インドはコルカタでベンガル料理しか食べない」など、ポパイでおなじみの6人がポパイ読者に「偏った旅」を伝授してくれた。
自分にも「偏った旅」ってあったかなあ、と思い出すと、ライトめだけどあった。十数年前、卓球のラケット1本リュックに入れて、ミャンマーの三都市を回った。学生時代卓球をやっていて社会人になって復活させたころで、海外でひとりピンポン交流をしてみよう、と思いついた。ちょうど年末にミャンマーへのチケットを取っていたので調べたが、ミャンマーではさほどインターネットが普及しておらず、卓球愛好者はいるようだがそれ以上の情報は見つからない。まあ、何もわからないくらいの方が面白いか、と思って、まずは首都のヤンゴンへ向かう。街で適当に聞き込みをしてみると、「オリンピックホテル」の横の体育館で卓球をしているグループがいるらしく、さっそくユニフォームに着替えて体育館へ。いるいる、20人ほど(後で聞いたら、これがヤンゴンの卓球コミュニティのほぼすべてだった)。「僕も混ぜて欲しいんだけど」と言うと当然welcome。練習相手にあてがわれたのは、ナショナルチームの2番手。ええ、コテンパンにやられましたよ。練習終了後、「うちにおいでよ、ごはんごちそうするよ」と言われて遠慮なく「お邪魔します」な私。気軽な予定変更も一人旅ならではの特権だ。そんな感じでミャンマーピンポンツアーをおおいに満喫して帰国。何か一つテーマを持つと、旅はより一層楽しくなることを実感。
旅の土産話も、やはりテーマがあるものは抜群に面白い気がする。みなさんの「偏った旅」をぜひ教えてください!