マガジンワールド

From Editors No. 24 フロム エディターズ 1

From Editors 1

シックってなんですか?
いきなりですが、そう訊かれたら我々もわかりません。でも「シック」という言葉の響きに、なんとなく皆で共有されているイメージはある気がする。何かとてもいい形容でもあるような…。

ということで特集最初、まずいろいろな方に「あなたにとってのシックとは?」を聞いてみました。例に挙がったのは「ジョージア・オキーフ」「ドリス・ヴァン・ノッテンが作り出す世界観」「キース・ジャレットやピエール・オヴェルノワ」「ジャンヌ・モローやアヌーク・エーメ」「重森三玲の庭」「セルジュ・ゲンスブール」「イヴ・サンローラン」などなど。

さらに説明してもらうと、「佇まいのよいこと。静かな湖のようなイメージ」(料理家・渡辺有子さん)。「彩度が低くシンプルであること。また身に纏うものや空間をその人自身がものにしているさま」(モデル/デザイナー・酒井景都さん)。「外に向かうデコラティブな要素より、自らの内面に向き合うことに重きを置いたアプローチから生まれるスタイル」(オルガン店主の紺野真さん)。「大人にしかわからないことがある、ということ」(小説家・平野啓一郎さん)。「大人の知的なセクシー」(作家/マンガ家・小林エリカさん)「ゆるがないスタイル(自分の価値観、軸)があること」(イラストレーター・塩川いづみさん)。「品があり洗練された素朴さを感じるもの」(カヒミ カリィさん)……といったイメージの数々。

まあ人によって定義や印象は違えど、シックとは最上級の褒め言葉のひとつ、とは言えそうです。もちろん、そこに行き着くのは物理的にも精神的にも相当に難しいけれど、されど1歩ずつ歩んでいくよりはない、その先の高みにある花の一つが「シック」なのかもしれません。「本質を理解したうえで、シンプルにいきついたモノや人」(アートディレクター・平林奈緒美さん)という言葉の通り、「シックの答え」はさらりと誌面などに収められるはずもありませんが、それでも憧れてみて、少し考えてみるきっかけになれば……と今回は、そういう一冊の特集になったようです。

渡辺泰介(本誌編集部)
 

この捉えどころのない曖昧な言葉にあれこれ迫るべく、ポップカルチャーならぬシックカルチャー(?)ブックも、綴込み企画ページに。
この捉えどころのない曖昧な言葉にあれこれ迫るべく、ポップカルチャーならぬシックカルチャー(?)ブックも、綴込み企画ページに。


アンド プレミアム No. 24

シックであること。

730円 — 2015.10.20
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アンド プレミアム No. 24 —『シックであること。』

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