みやげもんコレクション 090
身代わり蛙
滋賀県/長浜市
文 / 川端正吾
掲載:BRUTUS#685 (2010年5月15日号)

蛙のウインク? ではありません。ありがたい願掛けです。
クリクリ眼でパチリと片目を閉じたキュートな蛙。滋賀県・木之本地蔵の縁起物「身代わり蛙」です。こちらのお寺は「目の仏様」と呼ばれるほど、眼病治癒の御利益があることで古くから知られ、目を患った多くの人々が訪れます。
このウインクにはこんな由来があります。その昔、境内に住みついていた蛙が、眼病で辛い思いをしている大勢の参拝者を見て「自分にも何かできることはないだろうか」と思い立ち、「すべての人々の目の病がお地蔵様のご加護によって癒えるよう、自分も片目を閉じて苦しみを共有しよう」と願掛けを始めたのだそう。その一途な姿をかたどった縁起物なのです。すべての人の病が癒えたとき、蛙は片目を開くと言われています。
国の重要文化財にもなっている木之本地蔵の本尊、地蔵菩薩立像は秘仏であり、直接拝むことはできませんが、この本尊を模した高さ6m(本尊は162㎝)の大きな像が境内に建てられています。この日本三大地蔵尊にも数えられる像の足元には、目の治癒を祈り訪れた人々によって、おびただしい数の「身代わり蛙」が奉納されていました。
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身代わり蛙は本来、蛙の白い腹に名前と数え年を書き、お祈りをして、お地蔵様の足元に奉納する。しかしその可愛らしさにおみやげにする人も多い。●木之本地蔵/滋賀県長浜市木之本町木之本944。 |
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