今回の特集、佐藤健さん＆神木隆之介さんの表紙を赤煉瓦の東京駅の駅舎を背景に撮影しましたが、この東京駅が本当にすごいんです。堂々100年を迎え、今なお進化中なのも、歴史の痕跡が構内の至るところに残されているのもすごいけれど、なんといってもその構造の複雑さといったら！ もはやここは迷宮。あらゆるおいしい、楽しいがぎっしり詰まっています。

そんな東京駅に魅了されて、あらゆる角度よりその姿を撮影し続けてきた、東京駅フォトグラファーである佐々木直樹さんにお話を伺ったページも。その佐々木さんより、丸の内駅舎の壮麗な姿を押さえられる、撮影スポットを聞きました。ひとつは「KITTE」の屋上庭園。ここからは、東京駅を手がけた建築家の辰野金吾氏が凝らした意匠が一番よく見えるのだとか。ホームを出入りする電車の音を耳にしつつ、パースのついた長い駅舎の姿を捉えられるのだそう。もうひとつ、実は中央線のホームからもきれいな駅舎の姿が狙えるというのは意外でした。ただし、１番線に電車が入線していない隙を狙うのがポイントとのこと。

そして、ラビリンス東京駅には、なんと住所がひとつだけ！　そのプレートを初めて確認してびっくり。丸の内側駅舎のよく通りかかる場所に、ごく普通の住宅街にある青いプレートがさりげなくかかっていたのでした。何度通っても知らないことが次々出てくる…すごいぞ、東京駅！ と再確認。（C)