毎年５月３日は、浜松の空に無数の大凧が乱舞する『浜松まつり』の初日。１７４もの町が参加する、日本でも最大級の凧揚げ合戦の幕開けです。各町でそれぞれ固有の「凧印」と呼ばれる図案を持っており、一目でどの町の凧かがわかるようになっています。初日は、各町で、初子の誕生した家族を祝う「初凧」を揚げます。そして２日目、３日目は、ついに糸切り合戦の日。各町が入り乱れて凧糸を絡ませ、擦りながら、相手の糸を切り合います。「出せ出せ！」「引け引け！」と怒号にも似た掛け声を出しながら、町と町の意地がぶつかり合うのです。

そんな浜松まつりのみやげとして人気なのが、20㎝サイズのひな凧。左上は「天神町」のもので、明治からの長い歴史がある、「ヨコテン」と呼ばれるもの。右上は「三方原南」で、町名の頭文字の「ミ」を表しています。左下は「住吉町」の頭文字の「ス」。右下は「板屋町」で「人の和に通じて町民仲良くするもの」という願いが込められているのだとか。こうした様々な由来や願いの込められた１７４町の凧印がすべて揃う、圧巻のラインナップです。