ブルータス - BRUTUS | みやげもん | 074 大久保さんの八幡馬/青森

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みやげもんコレクション 074
大久保さんの八幡馬
青森県/八戸市
文 / 川端正吾
掲載:BRUTUS#669 (2009年9月1日号)
鉈1本を駆使した“鉈削り”で仕上げる、伝統技法による八幡馬。
 以前、この連載でも紹介した、青森を代表する郷土玩具「八幡馬」。今回ご紹介するのは、機械による大量生産が増える中、ただ1人、鉈(なた)1本で仕上げる伝統技法を守り続けている職人、大久保直次郎さんの八幡馬です。ずっと憧れだった大久保さんの八幡馬がついに届きました! 4代にわたりこの技法を守り続けている大久保家の八幡馬の一番の魅力は、たくましい胸の曲線。この胸板の膨らみ加減と少し扁平気味な頭部が絶妙のバランスで、独特のどっしりとした体形が生まれます。そしてその胸は、こちらも伝統的な様式に乗っ取り、様々な模様の千代紙で飾られます。

 八幡馬が八戸を代表するみやげもんとなったきっかけは、直次郎さんの曾祖父の重吉さん。家の近所にあった池から、馬の形に似た泥だらけの木彫りを発見し、それをヒントに製作したのが一般に販売された初めてのものといわれています。

 毎年旧暦の8月14〜15日に行われる櫛引八幡宮の例大祭で販売したところ評判となり、全国に知られるようになりました。現在でも例大祭には大久保さんのお店が出ています。
     
大久保さんの八幡馬は数が作れないためお店ではなかなか購入できないが、手紙で注文すれば製作してもらえる。八幡馬(高さ18cm)15,000円。●大久保直次郎さん/青森県八戸市根城字笹子15-1。