ブルータス - BRUTUS | みやげもん | 077 六原張り子/岩手

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みやげもんコレクション 077
六原張り子
岩手県/金ケ崎町
文 / 川端正吾
掲載:BRUTUS#672 (2009年10月15日号)
伝統和紙の素朴な地色を活かした、昭和生まれの張り子。

 岩手県金ケ崎町の六原(ろくはら)張り子は、昭和に始まった比較的新しいみやげもん。昭和30年頃、木彫りのお面の代用品として作られ始め、現在に至っています。通常の張り子は、仕上げに真っ白な胡粉(ごふん)を塗りますが、六原張り子は、この仕上げをせず、ご当地の伝統和紙「成島(なるしま)和紙」の色をそのまま活かした素朴な作りになっています。よーく見ると全体が淡いベージュがかった色をしているのはそのせいです。また、細やかな造形も特徴で、これは「内張り」という独特の製法によるもの。通常の張り子は木型の上から和紙を貼り合わせていきますが、六原張り子では、凹型の内側に紙を貼っていくため、繊細な凹凸の表現が可能となるのです。


 こちらの福犬は、六原張り子のお店〈さわはん工房〉の澤藤範次郎さんが製作したもの。お福さんのお面を被った、風変わりな犬張り子です。彫刻家でもある澤藤さんは、意欲的に新作の木型を製作しており、毎年毎年新しい張り子が生まれています。こうした干支などをモチーフにした張り子人形のほか、お面も製作しており、その種類は約200種類に上ります。

     
写真上/福犬3,300円。写真下右/長者蛇3,300円。写真下左/勝ち馬3,300円。●さわはん工房/岩手県北上市諏訪町1−1−33 Tel: 0197・63・7544。火曜休。事前に電話してから訪ねるのが確実。