みやげもんコレクション 078
千木筥(ばこ)
東京都/芝大神宮
文 / 川端正吾
掲載:BRUTUS#673 (2009年11月1日号)

江戸っ子に幸せを運んでくる芝大神宮の千木筥。
東京の大門にある芝大神宮。こちらでは毎年9月11〜21日、『神明祭』というお祭りが行われます。11日間もの長い期間、行われることから、江戸っ子たちに「だらだら祭り」と呼ばれて親しまれてきました。期間中は、境内にショウガを売るお店が立ち並び、毎年大勢の人で賑わいます。かつて、この神社の周辺はショウガ畑が多く、たくさんのショウガが神前に供えられたことから、お祭りの名物となったのだとか。
このだらだら祭りでは、ショウガのほかに、もう一つ素敵なみやげもんがあります。それが今回ご紹介する「千木筥」。小判の形をした曲げ物の箱を3つ重ねて、ワラで縛った縁起物です。神社の千木の余材を使って作られたため、この名前がつけられました。外側には藤の絵が描かれており、中には豆が入っていて、振るとカラカラと音がします。かつて江戸の女性たちは自分の着物が増えるよう、この「千木」を「千着」と掛けて、たんすに入れて願掛けをしたそうです。それが時を経て、現在では、良縁を運んでくるお守りとなって人気を集め、境内の社務所で通年授与されています。
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写真左/6月に芝大神宮で行われる「夏越の祓」の茅の輪。決められた通りに3回、八の字に輪をくぐることで穢れが祓われる。写真右/昔の千木筥。もともとは菓子などを詰めた箱だった。 |
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