ブルータス - BRUTUS | みやげもん | 081 せみ凧/神奈川賀

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みやげもんコレクション 081
せみ凧
神奈川県/伊勢原市
文 / 川端正吾
掲載:BRUTUS#676 (2009年12月15日号)
新年の目標と共に、大空たかーく舞い上げてみませんか?

 丹沢への玄関口として知られ、週末はリュックを背負った人々で賑わう小田急伊勢原駅。そんな駅前の喧噪から5分ほど歩いたところに「せみ凧」の発祥の地である大宝寺があります。


 せみ凧の始まりは明治30年頃。当時の大宝寺住職が境内のケヤキの木から蝉が飛び立つ姿を見てふと思いつき、蝉を模した凧を作り始めたところ、ユニークな形が評判となって街のあちこちで作られるようになりました。戦後一時廃絶してしまいますが、現在の大宝寺住職が地域の有志と共に「せみ凧を作る会」を立ち上げ、寺に残されていた古いせみ凧を解体して製法を復元。現在は月に1度、お寺の本堂を開放して、凧作りの指導を行っています。


 裏返してみると、頭と胴体、そして2枚の大きな羽根が複雑に組み合ううえ、そのほとんどが曲線を描くという、いかにも難易度の高そうな骨組み。ベテラン会員でも日に2つ、3つ作るのがやっとという、なかなか険しい道ですが、最近では若者の参加者も増え、大宝寺の本堂がいっぱいになってしまうほど。駅前の山登り客に負けないほどの賑わいを見せています。

幅5mの巨大せみ凧。巨大凧はディスプレイ用だが、普通のサイズのせみ凧は安定性が高く、飛ばしやすいとか。「せみ凧を作る会」は毎月第2日曜13時から、大宝寺(Tel: 0463・95・3097)にて。