みやげもんコレクション 093
うずら車
宮崎県/佐土原町
文 / 川端正吾
掲載:BRUTUS#688 (2010年7月1日号)

宮崎を代表する車付き玩具、久峰うずら車。
東北地方の「こけし」のように、各地域ごとに独自の色や形が様々に派生した玩具が九州にもあります。「きじ車」や「きじ馬」などと呼ばれる、木を削って作った胴体に車輪を付けた玩具で、九州各地に伝わっています。今回ご紹介する宮崎市佐土原町に伝わる「うずら車」もその一つ。柔らかな筆遣いによる絵付けがとても女性的で上品な仕上がりなのが特徴です。茶色が基調になったものが雄で、赤基調が雌。雌雄一対で飾られます。顔には厄払いを意味する「の」の字が書かれ、無病息災、延命長寿の縁起物として親しまれています。
佐土原町は江戸時代からうずらの網猟が盛んで、各家庭で飼育してその鳴き声を楽しんでいました。うずらは生活の一部であり、玩具のモチーフとしてうってつけだったのでしょう。かつては地元の久峰観音の門前町で売られ、大変人気がありました。海外へも輸出され、製造が追いつかなかった時期もあったそうです。現在、専門で製作する職人さんはいなくなってしまいましたが、佐土原町伝統的工芸品保存会の皆さんがその技術を引き継ぎ、作り伝えています。
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タラの木を削った胴体に手仕事で彩色される「うずら車」。製作は保存会の有志の方々によって支えられている。うずら車1,260円(雌雄セット・大)。●佐土原町伝統的工芸品保存会Tel: 0985・73・1114。 |
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