竹駒守 みやげもんコレクション316 BRUTUS No.912
みやげもんコレクション 316竹駒守
大阪府/大阪市
文 / 川端正吾
神事の日のみ授与される、住吉さんの竹駒。
摂津国の一之宮として知られる住吉大社。正月7日には、特殊神事である白馬(あおうま)神事が行われます。午前11時になると、神馬(しんめ)「白雪号」が、奉行の神職2人に付き添われ、第一本宮の斎庭(ゆにわ)に出て、斎主祝詞(のりと)奏上の後、神馬守(しんめもり)が神馬の口をとって拝礼します。次に第二、第三、第四各本宮を拝し、第一本宮の周辺を駆け回ること3度、さらに第四本宮の周囲を1周して第一本宮へ戻り、拝礼、退出するという神事です。これは、正月に白馬を見ると邪気を払う、と言い伝えられているから行われるようになったのだとか。
この白馬神事にちなんだ授与品がこちらの竹駒守。白馬神事の当日のみ、数量限定で授与されています。この竹駒守をいただくと、健康や除災、子供の健康や成長に関する御利益があるとされています。古くは、住吉大社の門前に並ぶ商店などで、子供たちの玩具として、麦わら細工や糸細工と一緒に売られていました。明治時代までは、伝統的な郷土玩具として土産物店などで売られていましたが、次第に衰退してしまい、現在は、神社の授与品となって、今に伝えられています。
写真上/竹駒守1,500円(住吉大社☎06・6672・0753)。神事当日、第一本宮横の授与所にて、御朱印とともに授与される。で、毎回すぐに売り切れてしまうほどの人気。写真中・下/白馬神事の様子。
掲載:BRUTUS#911 (2020年3月15日号)
値段・問い合わせ先などは、発売当時のものです。