From Editors No. 170 フロム エディターズ
特集内容
100 BEST HOTELS
死ぬまでに泊まっておくべき100のホテル
旅の楽しみの一つに「すばらしいホテル」との出会いがあります。みなさんは、いつか泊まってみたいホテルはありますか?
2000年前後に一世を風靡した「デザイナーズホテル」にとって代わって、この10年でホテルの世界も進化を遂げて、個性あふれるホテルが次々と出来ています。というわけで、『カーサ ブルータス』では世界に点在する個性あふれるホテルを100軒集めてみました。
建築界のノーベル賞ともいわれる「プリツカー賞」受賞建築家によるホテルは、建築家ならではの創意工夫にあふれ、美しい作品として仕上がっています。
いつも何かが始まるNYではホテルのロビーがちょっとしたブームです。お茶を飲んだり仕事をしたりの利用を意識したロビーには朝から活気で溢れています。ホテルが街づくりの中心的存在になる時代が到来していたのです。
そして、街から離れてリゾートホテルも見逃せません。ゾートホテルの原形を打ち立てたと言われるスリランカの巨匠、ジェフェリー・バワの原点を写真家、ホンマタカシさんに訪ねていただきました。
この1冊がみなさんの「いつかの日」に役立つことを願っています。
Editor’s Voice
「この地球で一番魅力的な場所」
「すべての道は〈ワイス〉に続く」
犯罪率は激減し、ブルックリンは大人気のチョコレート工場に地ビール、レストランと数々の名所が誕生し、週末には人、人、人で道が埋まるほどの人気の地へと変身しています。
そんな「地球の中心」にある〈ワイス〉のオープンは2年前のこと。ブルックリンで次々と話題の飲食店を仕掛けた、アンドリュー・ターロウがオーナーとして参加していることから、ホテルがブルックリンの魅力で溢れています。
ルーフトップ・バーへ行けば「NYでこんな風景は見た事がない」と言わしめるほどのビューが広がる。部屋のミニバーにはチョコレート、バーボン、ナッツ、ビールといったメイドインブルックリンの品々が集められている。
そして何よりも素敵なのがレストラン〈レイナード〉だ。ほぼオーガニックの素材で提供される料理は、バター、パン類から肉までできるだけブルックリンの農家から調達されたもの。素材の味がしっかり堪能できる料理を食べたくて、わざわざパリからやって来るミシュランスターシェフの気持ちも分かる。
木とタイルを多用したインテリアは不思議とリラックスでき、ウエイターも適度に距離感を保ってくれる〈レイナード〉は私にとって「死ぬまでに何回でも食べたい」レストランの一つなのです。