マガジンワールド

デザイナーからカリスマホストまで。 あの人の生き方を変えた本とは? Editor’s Voice No.214

Editor’s Voice
デザイナーからカリスマホストまで。
あの人の生き方を変えた本とは?

作家、プロダクトデザイナー、料理家、ファッションデザイナー、ホストなど、あらゆるジャンルで活躍する方々に「自分の暮らし方を変えた本って何ですか?」「自分の生き方のベースとなっている本を教えてください」と聞いた今回の特集。おなじみの本が出てきたり、挙がるものがかぶったりするかなと思っていたのですが、取材の中では全く聞いたことのないタイトルが次から次へと挙がってきて、この特集を作らなければ出合えなかった本をたくさん知ることができました。深澤直人さんが自分にとってヒーローのような存在だというチェコの彫刻家の作品集、ホスト書店員が薦める「山田うどん」へのほとばしる愛が詰まった本、柴崎友香さんが果てしなく妄想を広げてしまう写真集、村田沙耶香さんが「自分も残酷な怪物のひとりなのではないか」とハッと胸を突かれたという小説などなど。みなさんの個性が見える本の選び方、読み方にも刺激され、自分の中の読書欲がますます盛り上がっています。

特集の中では、ここ数年で、書店主から蒸留家へと、まさに生き方を大きく変えた、元〈ユトレヒト〉店主・江口宏志さんも取材。江口さんが移住してブランデー蒸留所を準備中の、千葉県大多喜の広大な元薬草園を訪ねました。薬草の標本がズラリと並ぶ部屋の本棚から、今の生活を支えている本としてまず挙げてくださったのは、意外にも山本周五郎の『赤ひげ診療譚』。この小説の舞台も江戸小石川薬草園内の養生所。時代は違えど、主人公の薬草の使い方、考え方に学ぶことが多いそうです。他にも、植物の図鑑はもちろんのこと、料理を四大元素から考える本、ハーブなどを使ったカクテルの本、スパイスを取り上げたジャーナルなど、さまざまな角度から楽しみながら薬草や酒について学べる本が挙がりました。読む本と暮らしが気持ちよく繋がっていることが感じられる、江口さんならではのラインナップです。

日々の暮らしを変えるきっかけが詰まった今回のブックガイド特集、年末年始の読書ライフに、ぜひ、お役立てください!

 
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特集担当編集/中山さんご
CASA BRUTUS No. 214

生き方を変える本

998円 — 2017.12.09電子版あり
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CASA BRUTUS No. 214 —『生き方を変える本』

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