「つくりのいいもの」は、何げない。 From Editors No. 47
From Editors 1
「つくりのいいもの」は、何げない。
「つくりのいいもの、のある生活」秋冬編は、いかがでしたか? Better Lifeを送りたい、ライフスタイルの様々なシーンに“上質”を足していきたい、『& Premium』はそのためのガイドとなることを標榜してはいるけれど、実際、自分の生活を振り返ると、なかなか思った通りにはいかないものです。今回も巻頭は、「つくりのいいもの」と暮らしている人たちの家を訪ねて、その生活ぶりや持ち物を見せてもらいました。上質でセンスのいい暮らしをしている人の家には、いったいどんなものがあるのか。そこには、見るからに“高級そう”というのではなく、愛情を持って選ばれ、愛着のある使い方、手入れのされ方をした服やものたちが存在していました。そう、言ってみれば一見「何げない」ものなのです。なのに、なんとなく目を引く。気になる。聞いてみると、手に入れたいきさつに感嘆したり、積み上げてきた歴史に納得したり……。
選ぶ目は、訓練によって養われるものなのか、そもそものセンスなのか。知識は増えても、我が暮らしにはほとんど生かされず、じっと手を見る(嘆息)。……と諦めても仕方ありません。『& Premium』を何度でも読み返して、何げなくつくりのいい暮らしを目指して、日々是精進、です。
(岩下祐子/本誌編集部)