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ものや会社が超えてきた時間に、想いを馳せる。 From Editors No. 48

From Editors 2

ものや会社が超えてきた時間に、想いを馳せる。

 

この特集の校了間際、来年入社する学生さん、つまり内定者の皆さんが会社にやってきました。新卒1年目の僕にとって、最初の後輩にあたる人たちです。もう、次の代が入ってくる。時の流れは本当に早いです。

来年入社の新人さんたちも、僕や同期と同じように、会社のいずれかの部署に配属され、先輩の仕事を引き継いだり新しい仕事を作ったりしながら、たいていの場合、その仕事を同僚に渡して、次の部署へ行きます。そしてまた同僚の仕事を引き継いで、新しい仕事を作って……。多くの会社員というのは、そういう大きな流れの中に身を置いているのだと思います。

そう考えてみると、会社や事業を安定して長く続けることは簡単ではありません。人は変わるし、時代も変わる。取引先も変わるし、お客さんも変わります。いつか創業者はいなくなり、創業の想いを受け継ぐ人たちもどんどん少なくなっていく。日本は世界的に見ても老舗が多いので自覚しにくいのかもしれませんが、会社が長く続くというのは本当に難しいことです。

プロダクトにおいても一緒です。作り手や素材が変わり、時代も変わり、使い手も変わっていきます。いろんな不運が重なって、なくなってしまうものもある。予想もしない角度からライバル商品が参入してくることもある。最近では、テクノロジーに取って代わられてしまうものも多いです。

それでも、長く愛されるプロダクトや会社が、たしかにこの世にあるんです。そんなものに出合えると思っただけで、ちょっと感動しませんか。そして、どうして長く愛されてきたのか、どんなふうに愛されてきたのか、知ることができたら面白いと思いませんか。この特集を読んで、「長く愛されてきたもの」が超えてきた時間に、想いを馳せてもらえるとうれしいです。

 
(松崎彬人/本誌編集部)
 
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この特集を機に購入した〈開化堂〉の茶筒。さっそく銅の色が変わり始め、毎日観察するのが楽しいです。100年前から変わらない形と聞いてびっくり。こんなにモダンなデザインをどうして当時思いついたのか、創業者に聞いてみたい。


アンド プレミアム No. 48

時代を超えて、いいもの。

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