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触り心地に敏感な人が、素敵じゃないわけがない。 From Editors No. 59

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触り心地に敏感な人が、素敵じゃないわけがない。

 

さて、今回の特集は「つくりのいいもの、のある生活 ’18秋冬」。皆さんにとって「つくりがいいもの」ってどんなものですか? 素材、仕立て、デザイン、歴史、いろいろあると思います。8人の愛用する“つくりがいいもの”を取材してわかったのが、つくりのよさの基準は人それぞれであるということ。審美眼とかいうと難しいけれど、五感、ときには直感も駆使しながら、皆さんそれぞれが自分にとってのつくりのいいものを見つけられていました。
取材を通して、気になったのが“触り心地”。デザインなど見た目に惹かれてしまうことが多い私自身、触り心地を深く意識したことはなかったのですが、手になじむマグカップ、身につけるとリラックスできるスウェットなど。「つくりがいいもの」を知っている方々は、触覚をとても大切にされていました。五感のうち触覚を意識することは、普段あまりないのだけれど、そんなところまで意識を向けている人が「つくりがいいもの」に出合うのは当然のことなのかもしれません。

それに、触り心地にこだわっている人は、しゃんとしているのに程よく柔らかく素敵な方が多いような気がします。ふかふかの羽毛布団に包まれたときの安心感、糊のきいたシャツの緊張感、触り心地が気持ちに与える影響は大きいような気がします。なんだか冷たい気持ちになるときには、使い込んだ皮の柔らかさに触れたり、温かくて軽いカシミヤのセーターに袖を通したりすれば、気持ちまで変わることもあるかもしれません。
私にとってのつくりのいいものってなんだろう? と考えたときに、その基準があまりにぼんやりとしていて、自分にがっかりしたのが約2か月前。今年の秋冬は、自分が好きだと思える“触り心地”を探求してみたいと思います。来年の今頃には、私にとっての「つくりがいいもの」が見えてくると信じて。

(三栖かおる/本誌編集部)
 
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誕生日にいただいたアルパカ100%のマフラー。改めて触れてみたら、素肌に溶け込むような肌ざわり。保温性も抜群。この冬、気持ちがささくれ立ったときは、意識してこのマフラーを身につけて出かけようと思います。


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