マガジンワールド

さて、旅をしたくなる、という特集です。 From Editors No. 44

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さて、旅をしたくなる、という特集です。

 

本誌はこれまでも、何度か旅を特集ページにしたことはありますが、今回は初めて1冊まるごと「旅」がテーマに。

旅に行きたくなるときには、たいてい何かきっかけがあります。(いや何の動機もなくふらり……ってのもひとつ理想ですが、それはそれとして)。ある時は、それが映画で観たシーンだったり、何かの音楽だったり、ネットで見かけた風景だったり、人に聞いたおいしいものだったり、イベントだったり。その時々、行先によって変わるとしても、目的より前に、旅はその「きっかけ」から始まるのかもしれません。そして、その旅じたいがきっかけになって仕事や、私生活も変わったりします。

今回の特集は、旅とその「きっかけ」が裏テーマ。たとえば、建築家/デザイナーとして名を残すシャルロット・ペリアンや、絵本画家・いわさきちひろのような先人が何をきっかけに旅をして、また後に創作において、その旅はどんなきっかけになったのか、という話。白洲正子や林芙美子といった作家たちが、自身の旅をどう書き記して、それをいま辿ればどんな旅ができるだろうか、という話。旅をしてみたくなる、衝動を掻き立てられる、旅をしたくなる言葉の数々。そういうたくさんの「きっかけ」を詰め込んで、いま本誌を手に取った人にとっても、次の旅のきっかけになれたら、と作った特集です。

きっかけは、些細なことでいいんでしょう。こんな雑誌の記事とか。それでも行った旅の価値は時折、本人でも予想がつかないほど大きかったりしますし、そういう話は時々聞くのです。だとすれば、編集部としては嬉しいです。皆さまこの夏も、よい旅を。

 
(渡辺泰介/本誌編集部)
 
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東京の編集部で作業しながら、旅に出たスタッフの帰りを待つ合間、手に取っていた一冊です。梨木香歩「渡りの足跡」(新潮文庫)。オオヒシクイやオオワシなど渡り鳥について綴られた一冊は、当たり前の話だけど、旅をするのは人間だけではない、という話。


アンド プレミアム No. 44

旅をしたくなる。

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アンド プレミアム No. 44 —『旅をしたくなる。』

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