京都で見つけた珍風景。 From Editors No. 56
From Editors 2
京都で見つけた珍風景。
路地の中に新しい話題の店があったり、街路樹にきれいな紫陽花が咲いていたり、街の本当に細かいところにまで行くべき場所や見るべきものがあるのが、京都の大きな特徴だと思います。ただ街を歩いているだけで絶えず発見があるのは、その圧倒的な歴史からか、あるいは暮らす人々が街の至るところまで愛し、目を配っているからなのか。きっとその両方ですよね。
今回は「KYOTO BETTER LIFE」がテーマなので、旅の人も地元の人もどちらも楽しめる京都の情報を誌面いっぱいに詰め込みました。ここでは、ベターライフには役立たない(?)けれど、ぷぷっと笑ってしまった小さな小さな街のトピックを1つ。
それは、河原町の新京極通りにある錦天満宮の鳥居。錦市場がすぐそこにあり、観光客にも人気のアーケードの中にある神社ですが、その鳥居を見上げれば両隣のビルに端が刺さっているではありませんか!どうしてこうなったのか。ビルよりも鳥居が先にあったとして、鳥居を避けてビルを建てたほうがラクにビルを建てられたのではないか。刺さっている部屋の人はどんな気持ちなのか。鳥居が部屋にあると、なんだかずっと気を引き締めて生活しないといけない気がする。あるいは、こんなに近くに鳥居があるなんて、「まさにパワースポット!」だなんて前向きに考えたりするのかな。
そんなことをあれこれ考えているうちになんだか可笑しくなってしまって、アーケードの真ん中で声を出して笑ってしまったぼく。写真をバッチリ撮影していたのを校了後に発見して、またも笑ってしまいました。
(松崎彬人/本誌編集部)