From Editors No. 190 フロム エディターズ
特集内容
100 BEST HOT SPRINGS
究極の癒しがデザインされた
温泉100
疲れ果てたとき、一区切りついたとき、リフレッシュしたいとき、私たちは温泉に向かいます。大自然に囲まれた露天風呂、地方の名産を盛り込んだ食事、居心地のいいインテリア、心のこもったおもてなし。温泉は心と体と癒し、思う存分くつろげるように隅々までデザインされています。そうです、温泉こそニッポンが誇る「癒し」の総合デザインなのです。というわけで、今こそ癒されたい、日本最高の温泉宿100軒を厳選。
●話題の新・温泉宿、癒しのデザインをチェック。
●Design:建築家が手がけるデザイン温泉へ。
アートと天然温泉を楽しむ大人のためのリゾート。
“北欧×日本”の組み合わせの妙を楽しむ温泉ホテル。
建築家設計の日帰り温泉がまちをアツくする!?
巨匠が手がけた温泉宿。
藤森照信が語る、建築家と温泉。
●Landscape:大自然がデザインされた絶景温泉へ。
温泉研究家、郡司勇が語る絶景温泉の条件。
朝・夕・夜の絶景が見られる温泉宿。
●Gourmet:「温泉飯」は日本の文化です。
久住昌之の、理想の「温泉旅館の朝ごはん」。
究極の和洋朝食、どちらを選びますか?
話題のグルメ温泉へ。
冬の温泉飯はこれで決まりです。
●Omotenashi:今、温泉旅館のおもてなしはここまで進化しています。
小山薫堂が〈あさば〉で感じた、最高の「おもてなし」とは。
老舗温泉街が取り組む、新しいおもてなしの形。
●Favorite:あの人の定宿温泉。
あの温泉好き3人が鼎談。お気に入りの温泉はどこ?
クリエイター15人の定宿温泉。
●Travel:大人が本当に満喫できる温泉街はここでした。
黒川温泉/熊本県
山代温泉/石川県
●東京の日帰り温泉が面白い!
●Next:2016年、話題の温泉はこちらです。
112 アマンが初の温泉旅館!? 話題の温泉3軒紹介。
【第2特集】
100年先も残したい
日本のものづくりをめぐる旅。PART 2
●100年先まで残るものづくりを追求すべく、伝統の産地を中川政七商店と旅してみました。
【第3特集】
デザインイベント報告2015!
●充実のエキシビションや新作はまさにデザインフェス。恒例のカーサブルータスAWARDS発表!
Editor’s Voice
特集を終えて、今ふたたび食べたいあの温泉飯。
これが、本特集の大きなテーマです。泉質はもちろん、宿の建築やインテリアもいかにお客様にとって居心地がいいかが考えられていて、露天風呂からは天国のような絶景が見えて、土地の名産を生かしたご飯がどっさりと食べられて。お酒を飲んだ後はふかふかのお布団が敷いてあるし、朝起きたらほかほかのご飯を炊いてくれているし。私たちが疲れたときに「温泉に行きたい!」と思ってしまうのは、そこにこうした「究極の癒し」が用意されているからなんだと思います。
そうした中でも、有名建築家がデザインした宿や、島をまるごと温泉にしてしまった絶景露天風呂を有する宿など、とくにここを見てほしい! というポイントを持つ宿を、日本全国から100個集めました。
個人的には、温泉宿はご飯で選ぶことが多いです。毎年、こっぺ蟹が解禁されたら蟹が食べられる北陸の温泉宿へ。これがないと年が越せない、大切な行事です。(ちなみに今回、蟹好きにとって憧れの「開高丼」も掲載しております)
今回はそんな「温泉飯」がおいしい宿もしっかり特集いたしました。中でも一番感動したのは新潟<里山十帖>の炊きたてのお米。<里山十帖>は南魚沼の米作りに適した土地に惚れこんだオーナーが開いたお宿で、もちろん、食事のメインはお米です。取材したのはちょうど新米の時期。収穫したてのお米を、魚沼のおいしい水を使い、土鍋で炊きあげてくれるのです。出てきたお米はつやっつやのもっちもち。ちょっと噛むだけで強い甘みを感じます。「あれ、今まで私が食べてたお米ってなんだったの?」と思ってしまうくらい、おいしいお米でありました。おいしいお米を食べて日本酒飲んで、温泉に入って寝て、朝またおいしいお米を食べる。あー、日本人に生まれてよかった。そんなことをひしひしと感じる宿でした。
そんなこんなで温泉を100個とりあげたわけですが、温泉はもう当分お腹いっぱい! という気持ちになるかなーと思ったら、終わったら終わったでやっぱり行きたいんですよね、温泉って。みなさまも癒されたい! という気分になったら、ぜひお手にとってみてください。