マガジンワールド

「おいしいもの」を目指して旅をしてみませんか? Editor’s Voice No.231

Editor’s Voice
「おいしいもの」を目指して旅をしてみませんか?

この会社に入って長らく、「食」周りの担当をしてきました。いろんなフーディー(食通)や食ライターさんたちと関わる中で、最近ずっと思っていたこと。
「みんな、地方行きすぎじゃない?」

かつて、食の中心は間違いなく東京だったと思います。東京は、世界最高峰と言われるおいしいものが真っ先に集まる場所だと。
それが近年は、
「岐阜の〈柳家〉さんの予約が取れたから行かない!?」
「あの沖縄のお店、○○さんが行ってとてもよかったらしいから次の休みに予約とった!」
こんな会話が当たり前になってきたみたいです。

広尾の予約が取れないイタリアンで有名だった〈acca〉の林冬青さんは、縁もゆかりもない岡山県の牛窓という小さな町に新しい店を開きました。「これからは料理人が地方へ動く時代」と肌で感じたからだそう。日本地図を開いておいしい魚が捕れそうな位置にアタリをつけ、素材と物件、両方が揃う町を探して日本全国旅した結果、見つけたのが牛窓だった。東京では得られない新鮮でおいしい魚とオリーブオイル、この2つがあれば自分のイタリアンはできる、そう確信したのだそうです。
このエピソードが、最近の潮流を表しているなあという気がします。

今、グルメは東京を経ず、ローカルの魅力を発見する時代。私たちも、そんな地方にしかない味を目指して、そのレストランを目的地として、旅をしてみてもいいのではないでしょうか。この号はそんなフードトリップの入口になる特集です。今話題すぎる名店ばかりを揃えましたので、この特集をきっかけに、みなさまのお気に入りのレストランを全国各地に見つけてください。

 
特集担当・真田奈奈
 
casa231-ev-img01
フードトリップはタダでは終わらない。取材中に「この場所に行ったらここにも寄らねば!」と執念で寄った名店たちです。鎌倉〈hotel aiaoi〉近く、〈Pho RASCAL〉。見てください、この透明なスープを…。牛スジ最高!
casa231-ev-img02
岐阜〈柳家〉、名古屋〈柳屋錦〉の帰りには、〈どての品川〉。お外で立ち飲みすると、目の前の串が食べたいときに取り放題!食べ過ぎ注意!


casa231-ev-img03
能登〈ふらっと〉近く、〈マルガージェラート〉。数々の国際的な賞を受賞したジェラートマエストロ・柴野大造さんが手がけたジェラテリア。正直「えっなんでこんなところに?」という場所にあります。地元産の生乳100%。
casa231-ev-img04
今回一番見た目にグッときた山形〈イル・コテキーノ〉さんの22種のハム。ハムのお華が咲いたよ!


CASA BRUTUS No. 231

食を巡るローカルな旅。

998円 — 2019.05.09電子版あり
試し読み購入定期購読 (24%OFF)
CASA BRUTUS No. 231 —『食を巡るローカルな旅。』

紙版

定期購読/バックナンバー

デジタル版

読み放題※ 記事の一部が掲載されない場合もあります。
  • buy-dmagazine
  • buy-rakuten-2024

詳しい購入方法は、各書店のサイトにてご確認ください。書店によって、この本を扱っていない場合があります。ご了承ください。