おいしいは楽しい。 From Editors No. 81
From Editors 1
おいしいは楽しい。
それまでの日常では、休みになると友人たちを招いたり、友人宅に招かれたり、いわゆる「家飲み」を、気軽に普通にしてきました。食べるのも飲むのも好き、という種類の人間が集まって、ホストの料理、持ち寄った一皿にみんなで反応しながら「これはどうやって作るの?」「味付けは何と何?」「こんな合わせ方があるんだ」などと、料理をきっかけに宴は盛り上がっていったものです。あぁ、楽しかったなぁ。
さて、新しい日常を送るようになって、自宅で料理をすることが圧倒的に増えました。それまで、自分のためだけの日常食はかなりいい加減なものだったけれど、せっかく時間があるのだからと、ほんの少しだけ手間をかけてみたりして。前に友人宅で教えてもらって試していないレシピにも、挑戦してみたりして。テクニックとか膨大な手間が必要なく、ちょっとした工夫やアイデアの一皿が、本当においしく出来たときは、充実感を通り越して「天才かっ!?」的な気分に浸ることもしばしば。
この先、不安な状況はまだ続きそうですが、この機会に手料理のレパートリーを増やしてみるのもいいんじゃないでしょうか。
岩下祐子(本誌編集部)