マガジンワールド

From Editors No. 195 フロム エディターズ

特集内容

FARM FRESH
野菜の楽しみ。

選りすぐりの畑から、おいしい野菜の秘密を丸ごとお届け! 野菜目当てに通いたいレストランは? 食通の間で話題のプンタレッラって? 有名シェフが通う農園は? 究極のキャベツ料理レシピとは? などなど。おいしい野菜にこだわるライフスタイル徹底ガイドができました!

●野村友里、大神ファームへ行く!
●流行野菜図鑑
●ケールの次はプンタレッラで決まり!
●タンドールで野菜のグリル
●世界各国から集めた新感覚デリ
●有名シェフが教えてくれた全国取り寄せ野菜
●野菜は揚げる
●鮮度が命の中国野菜ワゴン
●サブカルファーマーによる鎌倉野菜入門
●「名物サラダ」は主役級のインパクト
●ハバネロマン現わる
●お野菜ディップ・カタログ
●ファーマーズ マーケット買付け日記
●長尾智子の「キャベツをたくさん召し上がれ!」
●野菜料理に欠かせないキッチンツール
●パーマカルチャーと野菜
●MOBBYのビーガンレストラン
●シェ パニーズのサラダはなぜ、かくもおいしいのか?
●野菜爆弾で肉を食らう
●スープストックトーキョーと野菜の濃密な関係
●畑のバイブル《わら一本の革命》
●SOLSO FARMに学ぶ4つの家庭菜園
●サンフランシスコ界隈は空前のピクルスブームです
●パリの古城農園
and more

【第二特集】
なぜゲルハルト・リヒターは最後のガラス作品を日本の小さな無人島に作ったのか?


 

Editor’s Voice

やっぱり今年はケールなのか!? 編集者3人、つれづれ野菜鼎談。

編集A 「なぜこんなに世界中でケールが人気なのか!?」ということからはじまったこの野菜特集ですが、やっぱりケールの人気はすごかったですか?

編集B 思ったとおり、カリフォルニアはケールづくし! パリでもケールがだんだん注目されだしていて、『ボンジュール、ケール』という本が出るくらいだから。ヨーロッパの流行とアメリカの流行って違うものだけど、そんなことをものともしないのがケールの力!

編集C 青汁のメインの野菜になるくらいだから栄養素、食物繊維がたっぷり。解毒作用があり、鉄分の含有量も多く、ビタミンも豊富。本当に万能な野菜なのです。

A でもケールってあまりおいしいイメージがなかったですよね。代々木上原や恵比寿にある〈WE ARE THE FARM〉※1は、自社で完全無農薬のケール農園を作ったそうで。そこのケールは食感も柔らかくて、苦みが少なくて、生のままばりばり食べてもおいしかった。

B We are the farm〜♪

C 言うと思った。

B それだけにとどまらず俺たちポスト・ケール野菜も見つけちゃったもんね。※2

C キャベツもおいしいよ。今号では、長尾智子さんが春キャベツを使った5種類のレシピを作ってくれました。フライパンで焼いたり、カレーっぽく味付けして鶏と炊いたり、丸ごとオーブンで焼いたり、サラダにするにもスパイスをきかせてバスク風にしたり。全部すごく簡単で、キャベツの味をそのまま味わえる料理です!

B 「流行野菜図鑑」を見るとわかるけれど、やっぱり葉野菜がブーム。BEAMSの社員であり、農家もやっている加藤さんの畑では、一畝スイスチャードで、また隣の畝はケール、ロメインレタス、バターレタス…と多種を少量ずつ作ると言っていた。効率的ではないし、収獲するのが大変だけど、シェフたちのオーダーが絶え間なくあるんだって。

C 農家さんに若い人が多いのがすごく印象的でした。東京で仕事をもっていたのに一年発起して地方にいって、オーガニック野菜を育てているとか。野村友里さん※3に訪ねてもらった〈大神ファーム〉も、野菜の箱のお取り寄せページの農家さんも。

A 野菜箱を取り寄せるのは、何が入っているかわからないけれど、確実にそのときの一番美味しいものが詰まっているから、すごくメニューを考える勉強になるんですってね。今回「野菜熱愛レストラン」で取材した〈erba da nakahigashi〉や〈COVET〉も同じことを言っていました。挑戦してみたい!

C 花が入っている箱もありますね。花を食材として使うのは、オーガニックだからこそできること。春菊の花だったり、ルッコラの花だったり、ナスタチウム、タイムとか。

A 〈Restaurant Anis〉のお花のサラダ※4もおいしかった〜。お花の苦みがぴりっとして。

B カリフォルニア〈Chez Panisse Restaurant〉のオーナー、アリス・ウォータースさんは「野菜と同じ土壌で育った花はサラダのアクセントになる」と言っていた。「シェ・パニースのサラダはなぜかくもおいしいのか!?」というページを作ったんだけど、アリスはサラダの哲学がすごくて、なるほどメイクセンスって感じなのよ。詳しくは本誌でね。

C 私が前シェ・パニースに行ったとき、すごく道が混んでたの。パーキングもうまくいかなかったりで、夫がすごく不機嫌になっちゃって。でもこのレタスサラダがきたらもう一気ににっこにこ。あれは野菜の力を確信した瞬間だったな〜。

B 野菜は人の機嫌を直すね。人を幸せにするね。

※1 〈WE ARE THE FARM〉名物、オーガニックケールのシーザーサラダ。4名分でこの量。まさに爆弾です。
※1 〈WE ARE THE FARM〉名物、オーガニックケールのシーザーサラダ。4名分でこの量。まさに爆弾です。
※2 真ん中の筋肉質(!?)な野菜が今回Casa BRUTUS編集部が注目したポスト・ケール野菜。栄養素、食べ方、味などはぜひ本誌で!
※2 真ん中の筋肉質(!?)な野菜が今回Casa BRUTUS編集部が注目したポスト・ケール野菜。栄養素、食べ方、味などはぜひ本誌で!
※3 野村友里さんは、連載ページ〈春夏秋冬 おいしい手帖〉で野菜会席を作ってくれました。写真はその中の一品、野菜のテリーヌの試作品。美しい…。
※3 野村友里さんは、連載ページ〈春夏秋冬 おいしい手帖〉で野菜会席を作ってくれました。写真はその中の一品、野菜のテリーヌの試作品。美しい…。

※4 〈Restaurant Anis〉のお花のサラダ。数十種類の花と野菜がこの一皿に!
※4 〈Restaurant Anis〉のお花のサラダ。数十種類の花と野菜がこの一皿に!


 
特集担当編集/真田奈奈
CASA BRUTUS No. 195

野菜の楽しみ

916円 — 2016.05.10電子版あり
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