From Editors No. 193 フロム エディターズ
特集内容
ORGANIZE YOUR LIFE!
収納のルール。
モノをしまっては取り出し、取り出してはしまう……日々の生活はその繰り返しです。だから、収納のルールは生き方のルールそのものと言えるかもしれません。今号では、自分なりのルールを確立して暮らしを整えている28人の自宅やアトリエを取材。その美しい収納には、理想のライフスタイルを実現するためのヒントとアイデアが詰まっていました。
●COLLECTORS
コレクターは収納の天才です!
堀内隆志、写風人、山口明、内田鋼一
●SHOP OWNERS
人気ショップオーナーの美しい収納ルール。
〈ブロカント〉松田行弘&松田尚美、〈ジャンティーク〉内田斉&内田文郁、〈ディエチ〉田丸祥一&堀あづさ、〈テンベア〉早﨑篤史
●OUTDOOR
アウトドア用品を使った新収納術。
●ORGANIZE
整理を楽しむ人の質実剛健なオーガナイザー。
●KITCHEN
料理上手のキッチン収納。
青山有紀、按田優子、猪本典子、口尾麻美、植松良枝
●BOOKSHELF
あの人の本棚。
名和晃平、水野学、長場雄、山口博之
●DIY IDEA
〈TANK〉が考える、DIY収納アイディア。
●INVISIBLE BEAUTY
見えないからこそ美しく。マット・ディックの玉手箱。
●KNOLLING
トム・サックスのアートな収納哲学。
●STORAGE MASTERS
深澤直人の整える棚。
柳本浩市の情報を収納する愉しみ。
祖父江慎のグルーピング収納論。
【第2特集】
春夏ファッション・スペシャル!
最新モードで豊島横尾館へ。
Editor’s Voice
収納=頭の中?!
モノ愛に溢れた収納ルール。
もちろんそれは超基本の考え方ですが、この特集で取材をしてみて、今の収納トレンドは確実に次の局面に来ているなぁ、と感じました。今回の収納上手さんたちは、モノへの執着がありまくり、その愛を収納方法で爆発させることを知っている方ばかりだったからです。
たとえば、ブックデザイナー祖父江慎さんの事務所、コズフィッシュを取材したときのこと。「箱は嫌い、壁面に散らかすのが好き」と公言する祖父江さんの本棚を見てみると、隙間にぎゅぎゅっと団扇が突っ込まれ、床にははみ出しちゃった本が並べられ。ぱっと見は散らかっているように見えます。ていうか散らかっています。でも、祖父江さんの収納論は大変クリアでした。それをひとたび聞けば、なぜ床に並んでいる本が評論ばかりなのか、なぜときおり関係ない本が挟まっていたのか、団扇がいかに祖父江さんの茶目っ気を表していたかなどがわかり、ああ、この本棚は本愛に溢れた祖父江さんの頭の中そのままだったんだなー、と、その本棚がとても愛しく見えてくるのでした。
好きなモノに囲まれていかに心地よく暮らしたいか。その理念がしっかりしていれば、自然と並べ方も決まり、自分にとって最適な整理ができるんです。収納は心と暮らしのオーガナイズ。今号は、そんなモノ愛に溢れた達人たちの、ユニークすぎる収納ルールが満載。みなさんの頭の中もちらりと覗き見るつもりで読んでみてください。
![夏目漱石本の収集で有名な祖父江さん。本棚三竿が漱石関連の本で埋め尽くされていました。テーマが一つのときの細かな収納ルール、本当におもしろいです。](https://img.magazineworld.jp/2016/03/casa193_editors1-700x932.jpg)
![フォトグラファー写風人さんはアウトドア関連のアイテムが多すぎて別荘を作ってしまったそう。このモノの多さでもきちんとした収納感があるのは、ルールがはっきりしているから。](https://img.magazineworld.jp/2016/03/casa193_editors2-700x933.jpg)
![写風人さんの壁面収納で気になったのは、この有孔ボードの使い方。ダボやS字フックをうまく使い、パズルのように並べていくのだそうです。](https://img.magazineworld.jp/2016/03/casa193_editors3-700x933.jpg)
![フォトグラファー山口明さんの愛猫、パンチョ兄さん。an•an猫特集の表紙になった有名猫です。今回私の取材先の家(事務所除く)には100%の確率で犬か猫がいました。飼い主の心がオーガナイズされていると、彼らも心穏やかに暮らせるのでしょうね…。](https://img.magazineworld.jp/2016/03/casa193_editors4-700x933.jpg)