人生を映し出す、装い。 From Editors No. 77
From Editors 1
人生を映し出す、装い。
装いには、その人の人生が宿る。そんな風に感じたことはありませんか。私は、白洲正子さんを見るたびにそう思うのです。「ものは程々に投げやりなのが美しい」という彼女の言葉どおり、決めすぎず、でもどこか他の人とは違っていて、思わず見とれてしまう。今回、私が担当した企画では、残念ながら白洲さんを取り上げてはいませんが。エディット・ピアフ、ダイアン・キートン、フリーダ・カーロ、シモーヌ・ド・ボーヴォワール……。歌手、俳優、画家、そして哲学者として、力強く生きた6名の女性たちの意志ある人生とスタイルに迫っています。自分の声だけを聴かせたいからと、ある色の衣装しか身に纒わなかった歌手。自らの“痛み”を包み込むために服を選んでいた画家。彼女らの装いを紐解いていくと、そこには力強い人生の物語がありました。ぜひ、本誌を手に取ってみてくださいね。
原田妙(本誌編集部)