マガジンワールド

From Editors No. 833 フロム エディターズ

From Editors

町に必要とされている味に、
会いに行きたい。

当たり前のようにその町にあって、そこで生活する人々のお腹をたっぷり満足させてくれる店。いってみれば、町を胃袋から支える店、町の食堂、毎日の食堂…、そういう店が昔から大好きだ。美味しいか、美味しくないかはもちろん大切だけれど、なんだか「町に必要とされている」感じ、これが自分にはたまらないポイントのようで、町の中華料理店にはそう感じる場所がとても多い。

チャーハン、餃子、シュウマイ、焼きそばにビーフン…と、「町の中華」特集では、町の名店、とびきりの一皿を全国に訪ねてまわった。東京、横浜、松本、京都、大阪、神戸…、店ごとの個性があり、そこに土地ごとの個性が加わって、実におもしろい。町の人々(お客さん)からの愛され方や店のルール、店主と客との距離の取り方などもいろいろである。

町の中華って何だ? と、ずっともやもや考えていたら、「毎日のレストラン」という自分なりの結論になった。この特集には中国料理、台湾料理、日本で独自に広がった料理、家庭料理…などさまざまな「町の中華」が出てくるが、共通しているのはただひとつ、この店がずっとここにあってほしい、ということである。

 
●︎︎矢作雄介(本誌担当編集)
上左/根津のラブリー中華(?)、その名も〈オトメ〉。上右/東陽町の名店〈宝家〉の名物は、マンボ(ニラと豚肉の野菜炒め)。下左/長野県松本〈驪山〉の絶品チャーシュー。また食べに行きたい。下右/路地にひっそり佇む〈赤坂 珉珉〉。チャーハンと餃子が大人気。
上左/根津のラブリー中華(?)、その名も〈オトメ〉。上右/東陽町の名店〈宝家〉の名物は、マンボ(ニラと豚肉の野菜炒め)。下左/長野県松本〈驪山〉の絶品チャーシュー。また食べに行きたい。下右/路地にひっそり佇む〈赤坂 珉珉〉。チャーハンと餃子が大人気。


ブルータス No. 833

町の中華

662円 — 2016.10.01
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ブルータス No. 833 —『町の中華』

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