さて、私は何度通いましょうか? From Editors No.856
From EditorsNo.856 フロム エディターズ
さて、私は何度通いましょうか?
秋の深まりととともに、むくむくと美術鑑賞欲が増す今日この頃ですが、数ある秋の展覧会の中でも京博の『開館120周年記念 特別展覧会「国宝」』は必見でしょう。なんといっても約2ヶ月の会期に、合計200件以上の国宝が集まるという、これぞ国宝まつり! ところが、かなり難しいのが鑑賞のスケジュール立てなんですね・・・。大きく4期に分けて展示替えがあり、さらにある作品については、もっと細かく展示期間が変わるという。見る時期によって全く違う国宝に出会えるウレシさもある反面、こちらも相当準備をしていないとうっかり「あ、終わっちゃってた!」ということにもなりかねない。通期(全会期)で展示される『土偶(縄文のビーナス)』などもあるのですが、大多数はそうではないわけで。
Ⅰ期とⅡ期前半の、雪舟の国宝6件が勢揃いする期間は外せないなとか、長谷川等伯の『松林図屏風』はⅢ期だけなんだなとか、公開時期の確認には今から余念がないわけです(これも楽しみのひとつですよね)。
ああ会期中、私は何度、京都に通うことになるのでしょう。まずはこの『国宝。』特集でスケジュールの確認と予習、帰ってきたらしっかり復習もしないとですね。
●︎︎︎矢作雄介(本誌担当編集)