誰にもの「ベスト」ではなく、自分が「好き」な温泉を。 From Editors No.858
From EditorsNo.858 フロム エディターズ
誰にもの「ベスト」ではなく、
自分が「好き」な温泉を。
今回の「温泉♡愛」特集。観音開きの100人アンケートから始まります。
それぞれの「最高の温泉」について聞くものですが、実は最初は統計をとってランキングにでもしようかと思っていたんです。日本でいちばん人気の温泉はどこになるのかと。
しかし、アンケート回収を始めて早々に気づきました。これは回答がバラバラすぎて、100人くらいではとても統計にならないと。そもそも日本には20,000軒以上の温泉施設があるわけですから、当たり前といえば当たり前なのですが。それ以前に「最高」の方向性が、人によってかなり異なるのです。ラグジュアリーなリゾート型を挙げる人もいれば、山頂から絶景を見下ろす野湯を挙げる人もいる。美食目当てで宿選びをする人もいるし、地元の人と一緒に入るひなびた共同浴場推しもいる。ただ共通するのは、そこに向ける「好き」という気持ちの熱量だけ。
それがあって、特集のテーマを少し方向転換しました。誰にとっても「ベスト」な温泉を探すのではなく、人それぞれの嗜好を受け入れる日本の温泉の幅の広さ、懐の深さをできるだけ見せるものにしようと。本編では12のキーワードで、さまざまなタイプの温泉を紹介していきます。きっと、自分が「好き」と思える温泉を見つけられるのではないかと思います。
それぞれの「最高の温泉」について聞くものですが、実は最初は統計をとってランキングにでもしようかと思っていたんです。日本でいちばん人気の温泉はどこになるのかと。
しかし、アンケート回収を始めて早々に気づきました。これは回答がバラバラすぎて、100人くらいではとても統計にならないと。そもそも日本には20,000軒以上の温泉施設があるわけですから、当たり前といえば当たり前なのですが。それ以前に「最高」の方向性が、人によってかなり異なるのです。ラグジュアリーなリゾート型を挙げる人もいれば、山頂から絶景を見下ろす野湯を挙げる人もいる。美食目当てで宿選びをする人もいるし、地元の人と一緒に入るひなびた共同浴場推しもいる。ただ共通するのは、そこに向ける「好き」という気持ちの熱量だけ。
それがあって、特集のテーマを少し方向転換しました。誰にとっても「ベスト」な温泉を探すのではなく、人それぞれの嗜好を受け入れる日本の温泉の幅の広さ、懐の深さをできるだけ見せるものにしようと。本編では12のキーワードで、さまざまなタイプの温泉を紹介していきます。きっと、自分が「好き」と思える温泉を見つけられるのではないかと思います。
今回の取材で、私も十数ヵ所の温泉を巡りました。それを言うと、みんな「どこが一番良かった?」と率直に聞いてくるのですが……、どこの温泉も素晴らしくって、もうぜんぜん選べない! 私の温泉愛は、ちょっと気が多いタイプみたいです。
●︎︎︎中西 剛(本誌担当編集)