「ブコウスキーと猫」にギャップ萌え。 From Editors No.936
From EditorsNo.936 フロム エディターズ
「ブコウスキーと猫」にギャップ萌え。
昨年のBRUTUS4月1日発売号で特集「犬がいてよかった」を担当した私。今年は一転、「猫」特集を担当することになりました。さっそく猫好きの友人やスタッフの話を聞いたり、保護猫施設を見に行ったりしたものの、猫ワールドはあまりに深く、迷い子状態に。そんなある日、ふと『文豪の猫』(エクスナレッジ)という本を読んでいると、あの無頼派作家・チャールズ・ブコウスキーが猫好きだった、と書いてあるではないですか。ギャップ萌えとはこのこと。猫のことを書いた『My Cats』という詩もあるそう。未邦訳のため頼りない私の英語力で読んでみると、猫を「師」と仰ぎつつも、けして擬人化せず、猫をあくまで猫として捉えた、ドライだけどジンと温かくなる詩です。これはぜひ読者にも紹介したい、と翻訳家のきくちゆみこさんに訳していただき、この特集の扉(P21)に掲載しました(ちなみにこのページの猫の写真は小泉今日子さんの愛猫です)。今、思うと、この詩が特集全体を作る指針になってくれたような気もしたり。とはいえ、作り終わった今も、またまだ猫界の超初心者を強く自負する私。さて、最近すっかり楽しみになった、インスタのタイムラインに出てくる世界のスター猫(P28~)でも見るとしますか。
●斉藤和義(本誌担当編集)