コレクションしたい! デザイナーズビール。 Special Contents BRUTUS No.944
Special Contents コレクションしたい! デザイナーズビール。
オリジナリティに溢れたラベルデザインもクラフトビールの魅力。その先駆けとも呼べるのが、ミルトン・グレイザーが1988年に手がけた〈ブルックリン・ラガー〉。地域を代表するビールとして成長するようにと、ブルックリンの頭文字「B」をビールの泡で表現したという。ここでは、第一線で活躍するアーティストたちが手がけた日本のデザイナーズビールを集めた。ラベルを鑑賞しながら飲むと、より深い味わいが堪能できるかもしれない。
花井祐介
BREWERY
ヨロッコビール
ご近所のよしみで、前からヨロッコビールファンだったという逗子在住のアーティスト・花井祐介。ホップの香りと苦味がたまらないというSKYWALKER IPAは、花井が愛飲する定番。飲みに出かけて、帰るときには千鳥足。フワフワとした気持ちで空を歩く姿をイラストで表現した。花井は「大手にはない、生産者の個性をそのままラベルで表現できるのもクラフトビールの醍醐味」と語る。350ml 605円(www.yorocco-beer.com)
Letterboy
BREWERY
カケガワビール
スウェーデン人サインペインター&デザイナー、レターボーイが手がけたのは、ベルギー古来のスタイル、セゾン。グラスの中で踊るビールの泡をイメージして、手描きしたアルファベットをランダムに配置。これは醸造に、思考やプロセスが複雑に絡み合っていることも併せて表現したもの。スウェーデンで愛されているリコリスを配合するなど、味のディレクションにも関わる。LETTER BEER 330ml 638円(☎0537・25・6811)
下田昌克
BREWERY
Nikko Brewing
日光東照宮の「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿など、日光と切り離せないシンボル的存在と呼べるサル。これを受けて、日光生まれのクラフトビールのラベルには、アーティスト・下田昌克による豊かな表情のサルが描き出されている。ビールを飲みながらはしゃぐサルの中に醸造所のスタッフを紛れさせるなど、下田の遊び心が溢れている。THE NIKKO MONKEYS PREMIUM LAGER 330ml 680円(☎0288・25・3631)
YOSHIROTTEN
BREWERY
スワンレイクビール
グラフィックアーティスト、ヨシロットンがモチーフにしたのは、新潟にあるブルワリー近くの瓢湖(ひょうこ)に飛来する白鳥や空の雲。フレーバーごとに3色揃うラベルのなかでも、爽やかな口当たりの「アンバースワンエール」のピンクがお気に入り。美しい自然を体感しながらビールを味わってほしいと、ボックスセットには、瓢湖(ひょうこ)で撮影した写真を掲載したZINEを添えた。330ml×3本のボックスセット4,400円(☎0250・63・2000)
Niky Roehreke
BREWERY
RISE & WIN Brewing Co.
× Hobo Brewing
大勢で食卓を囲み、ワインのように楽しくシェアできる大瓶サイズ。アーティストのニキ・ローレケは、原料を育てる大地とビールに携わるさまざまな人たちをイメージしながら“葉と手”を描いた。そんな彼らの思いが、飲む人の中で生き続けるさまを表現。また使用後、花を生けるなどしてボトルが再活用できるよう、豊かな色彩で仕上げたという。CONVERSE 750ml 3,300円(www.kamikatz.jp/)