マガジンワールド

台湾の田舎は、いまが旬ですよ。 From Editors No.851

From EditorsNo.851 フロム エディターズ

台湾の田舎は、いまが旬ですよ。

今回、担当した中で、どこがオススメかと聞かれれば、迷わず「台東!」と答えてしまう(ちなみに、「タイトウ」ではなく、「タイトン」と発音してくださいね)。質問には特定のお店を挙げるべきなのだろうけど、エリア全体について良い印象しか残っていないから、つい場所で答えてしてしまう。もちろん、台北は常にアップデートされる情報があって刺激的。美味しい店や、アッと驚くカルチャーネタも満載で間違いなく楽しい。でも、渋滞待ちのスクーター、必要以上に飛ばすタクシー、屋台の喧騒などをひと通り堪能(!)したら、ぜひ地方に足を延ばしてもらいたい。

台東の魅力は、行ったことがある人がまだ少なく、前情報がそこまで充実していないこと。取材するにも色々と下調べが難航しました。原住民文化が色濃く、自然が豊かで、美味しい駅弁があり、離島がある、くらいのイメージ。でも、田舎好きにとっては、それだけ聞けば十分にワクワクするわけで、リサーチ半ばで渡航することに。案の定、予想以上に素晴らしい風景と取材すべき色々がありました。未だに人口の約半分が原住民(6つの部族)で構成され文化が色濃く残っていること。20種近い摘みたての野草を食べさせる野趣いっぱいのレストランがあること。駅弁には日本統治時代に広まったコシヒカリ由来の池上米が使われていること。離島には海を臨む絶景温泉があること…etc…。嬉しい発見は全て旅の鮮烈な想い出になります。そして、もう一人の担当編集も書いている通り、何より人が最高! 特に台東は中高年の方が底なしに元気で明るいのが印象的でした。あと10ページくらい欲しかったなぁ。

 
●︎︎︎鮎川隆史(本誌担当編集)
brutus-editor-851-1a
太麻里の海岸の公園にいた話好きのおじいちゃん。自称103歳と言っていたけど、ちゃんと数えているのだろうか? 片言の日本語で「毎日ここに来て、ずーっと海を見てるんだよ」と話をしてくれた。
荒海に揉まれること50分。船酔いに苦しんだライターNを待っていたのはパラダイスでした。スクーターで風を切っている彼女は、帰りに荒海が待っていることを忘れていたのかもしれません…。別名ツンデレ島。
荒海に揉まれること50分。船酔いに苦しんだライターNを待っていたのはパラダイスでした。スクーターで風を切っている彼女は、帰りに荒海が待っていることを忘れていたのかもしれません…。別名ツンデレ島。
ブルータス No. 851

台湾で見る、買う、食べる、101のこと。

693円 — 2017.07.15
試し読み購入定期購読 (33%OFF)
ブルータス No. 851 —『台湾で見る、買う、食べる、101のこと。』

紙版

定期購読/バックナンバー

読み放題※ 記事の一部が掲載されない場合もあります。
  • buy-dmagazine
  • buy-rakuten-2024

詳しい購入方法は、各書店のサイトにてご確認ください。書店によって、この本を扱っていない場合があります。ご了承ください。