東京らしさって? From Editors No.865
From EditorsNo.865 フロム エディターズ
東京らしさって?
今回はこの質問を20人に投げかけて、東京の魅力を考察してもらいました。街並みや魅力的な人びと、食や豊富な緑など、異なる20の目線から語られる東京は、この街の魅力を再確認するいいきっかけになりました。東京は変化もとても速いですから。
松任谷由実さんによる故・ムッシュかまやつさんとの思い出や、岡本仁さんによるスカイツリーの考察など読んでいると、自分の知らない東京や、普段は見ない角度からの東京を眺めているような気になります。多視点から語られてこそ立体的に立ち上がっていくのが、東京という街なのかもしれません。
自分にとって東京らしさを感じるのは、スピードの緩急を感じられる場所。特に「緩」のほうです。たとえば「世田谷線」。フルスピードの東京のなかに、こんなにのんびりした時間があるのか。眺めていても乗っていても、いつも「ここって本当に東京なのかな?」と感じるほどです。スピードの速い東京だからこそ、スポッと抜け落ちたように時間の進みが遅い場所に、ローカルを感じています。
●︎︎︎矢作雄介(本誌担当編集)