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オオカミという大自然のキ・セ・キに会いに。 From Editors No.879

From EditorsNo.879 フロム エディターズ

オオカミという大自然のキ・セ・キに会いに。

真夏のフィンランドを経由してドイツ北部の町ハンブルクへ。心を開放する旅に選んだのは、真っ白なホッキョクオオカミに会いに行くこと。時として危険に、時として魅力的にも語られいつの時代も謎めいた存在として人の意識に君臨するオオカミ。その野生を目の前に心はどのように震えるか? 白いオオカミに近くで会えるという自然公園を訪ねました。

「ヴィルドパーク・リューネブルガー・ハイデ」でオオカミを育てるタニヤ・アスカニさんは、ドイツでオオカミに関する著書を執筆する著名人。はるばるやってきた日本人を歓迎し、この日はアルファウルフ的な年長のヨーロッパオオカミに触れさせてくれました。

「オオカミとは想像の上をいく美しく優しい生きもの」。これが感想です。まっすぐ人の眼を見る。腰を抜かさんばかりに機械(スマホ)にビビる。しっぽを後ろ足の間に挟み甘える。このあたりは予習した通り。加えて体臭口臭一切なし。大きな口でかわいく甘噛みする。帰り際、我々の姿が見える場所まで見送りに来て早々に立ち去る。会った後の清々しさは神様にお参りした感じでしょうか。大自然に肯定された喜びのような。(古風で純朴、かつハートフルな青年に出会ったような高揚感も感じました)。

オオカミをめぐるハンブルクの旅。ほかにも「ハーゲンベック動物園」「エルプフィルハーモニー」など旅のガイドもぜひ御覧ください。

●神谷幸世(本誌担当編集)
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温厚な年長オオカミは、後ろ足の間にしっぽを挟んで親愛の情を。
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「プロンテン・ウン・ブローメン」の温室には、多肉植物の部屋も。
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一大観光地となった「エルプフィルハーモニー」からの、港の眺望。


ブルータス No. 879

心を開放する旅、本、音楽。

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