「#いまさら観てないとは言えない映画」のハッシュタグを再び投稿しませんか? From Editors No.882
From EditorsNo.882 フロム エディターズ
「#いまさら観てないとは言えない映画」の
ハッシュタグを再び投稿しませんか?
観てない映画について、1年ぶりに語ってもらうことにしました。というのも、第1回目の特集では、主旨や狙いを理解してもらうまで随分と苦労したので、少しだけモヤモヤが残ったんです。もっとたくさんの人に話を聞きたかった、攻め切れていないんじゃないかと。ちなみに取材依頼は「あの〜、観てない映画を教えてもらえますか?」から始まる。電話越しであっても、相手が怪訝な面持ちであることは想像に難くない。しかし、今回は見本誌があったので話は早かった!
取材の場になれば、みなさん本当によく喋ってくれる。観た映画について語るとなれば、“格好つけてると思われないか”“映画マニアに突っ込まれそう”といった考えが過るのかもしれない。しかし、この企画は「観てない」ことをカミングアウトした上で始まるのだから、みんな正々堂々としたものである。なにを言われようが「観てない」のだから。前回の特集発売後も、SNS上で「#いまさら観てないとは言えない映画」ハッシュタグが盛り上がっていました。
今回の取材でも、その理由が多岐に渡っていて、誰一人かぶっていないのが面白い。やはり印象的なのは映画評論家の町山智浩さん。映画作品とその周辺の掘り下げ方が尋常じゃないのだ。映画は名作へのオマージュが多いことから、様々なヒントを元に、芋づるを手繰り寄せるかのように映画との出会いを作っていく。圧巻の「観てなかった」映画の話はぜひ目を通していただきたい。他にも、大林宣彦監督や、映画衣装デザイナーの黒澤和子さん(黒澤明さんの娘)から濃いお話を聞けました。ナイツの観てない映画漫談や、戸田奈津子さんの自分史上最多鑑賞映画も必読です!
ちなみに、私個人の「#いまさら観てないとは言えない映画」は岩井俊二作品のすべてです。