マガジンワールド

あらためてコーヒーをもっと自由に。 From Editors No.885

From EditorsNo.885 フロム エディターズ

あらためて
コーヒーをもっと自由に。

アメリカ西海岸発祥のサードウェーブのブーム以降、日本でもおいしいコーヒーを飲める店やロースタリーがさらに増え、コーヒー好きにはたまらない環境になりました。全国どこにいても、おいしいコーヒーがある。そんな国はなかなか珍しいのではないでしょうか。一方で、日本人のストイックさ(?)からか、重心が豆至上主義に傾いてきた気もしていて、もう少し自由にコーヒーを楽しみたいなと思っていました。

そんななか“カフェの街”と呼ばれるオーストラリア・メルボルンの取材へ。イタリアやギリシャからの移民が広めたとされるエスプレッソ文化に、サードウェーブ以降のフィルター・コーヒー文化が入り交じる、メルボルンのコーヒー事情。市内にあまたあるカフェ、コーヒーショップには朝から人があふれ、当たり前のようにコーヒーを飲み、話をし、街に出ていく。日に何度も通う客もいる。いわゆる成熟したコーヒー文化のある日常が、そこにはありました。

取材した1軒〈Patricia Coffee Brewers〉のオーナー、ボーウェンさんは「カフェの中においては、誰もが平等(=equal)なんだ」と語ってくれました。コーヒーは自由と平等の象徴。たしかにそうだったなあと、忘れかけていた気分を、メルボルンで取り戻した気がしました。

●矢作雄介(本誌担当編集)
BRUTUS 885号:From Editors
〈Patrica Coffee Brewrs〉のコーヒーは基本3種。ホワイト、ブラック(エスプレッソ系のミルクの有無)とフィルターコーヒー(ドリップ)。写真/平野太呂


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