“写真”と向き合う時が来た。 From Editors No.897
From EditorsNo.897 フロム エディターズ
“写真”と向き合う時が来た。
忘れもしない大学1年の秋、私は写真部をクビになりました。
※ここから、個人的なエピソードが続くので、忙しい方は最後の段落だけ読んでください。
……いやいや、悪行の類は神に誓って一切していないんですが。いわれのない理由で、私を含め同時に入部した女5人がいっきに除籍を言い渡されたのでした。それからしばらく、“写真”というテーマに向き合おうとすると脳裏にボヤボヤ~ッと“クビ”の二文字が浮かび、部長が除籍を宣告する際の「僕は」の「ぼ」の口の形や、受付を担当した写真展の風景なんかがスライドショーのように目の前を流れて行く状態が続きました。そんな私がこのたび写真の特集を担当することになるとは……。
T部長! 今どこでなにをしているのか存じ上げませんが、お元気でしょうか。私および同時にクビになった4人は、変わらず仲良くやっています。うち1人はフリーランスのカメラマンとして生計を立てています。私は写真の特集を担当し、さまざまな写真家さんに話を聞に行きました。人生何がどうなるか、わからないものですね! 部長は、どんな写真家が好きで、どんな写真を撮りたくて、写真部に入ったんですか? 当時きちんと話をする機会が無かったので、この場を借りて決闘を申し込ませていただきます。
……というわけで特集『決闘写真論』、写真が好きな人にも、これから写真のことを知りたい人にも、ぜひ読んでほしい1冊です! ブルータスのウェブ・BRUTUS.jpでは本誌と連動した独自コンテンツもあるので要チェックしてくださいね~!
●鴨志田早紀(本誌担当編集)