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無計画かラッキーか、極東ロシア撮影紀行。 From Editors No.901

From EditorsNo.901 フロム エディターズ

無計画かラッキーか、
極東ロシア撮影紀行。

ここ数年、熱帯性気候のような7〜8月の東京では、秋冬ファッションのロケ撮影は不可能に近い。重衣料を着ると、モデルの表情がおかしなことになりかねないからだ。夜明けや深夜など、気温が落ち着いてからロケバスで繰り出す以外は、スタジオに籠るしか手立てがない。だから、涼を求めてロケ旅に出ることにしている。昨年に続いて、北海道ロケを画策し地図を見ていたら、日本海の向こうの地名に目が止まった。ロシアの極東、ウラジオストク。成田から2時間半。時差1時間。往復の飛行機チケットが3万5千円。あれ、北海道より身近じゃね? 簡易ビザを5日前までにオンライン申請したら準備完了。スタッフの伝手を辿って、多少の撮影下準備はできていた。S7エアラインの搭乗口には、若い日本人女子もチラホラ。「日本から一番近いヨーロッパ」という触れ込みで人気なのだ。乗客の中にモデル級のナイスガイを発見し、イミグレーションでキャスティング。意気投合して一緒に出国審査をし、ロケバスで市内に移動する。聞けばバレンシアガやヴェトモンを手掛けるスタイリストのロッタ・ヴォルコヴァの出身地だという。ホテル到着後はモデルオーディション。旬な感じのモデルや、個性的な素人が続々と現れる。2日目以降はロケハン&撮影開始。共産圏の独特の雰囲気、ヨーロッパの香り、美しい自然、優しい人、美味いメシ。度重なる偶然。再訪必至である。

●鮎川隆史(本誌担当編集)
BRUTUS 901号:From Editors
カメラマン2名で同じストーリーを撮影。1人が撮影している間に1人がアシスタント。場合によっては2人で同時に狙う。写真はそれほど混在していないけど、2人いたからこそ影響し合って撮れた良い写真がたくさんある。
BRUTUS 901号:From Editors
人が印象的だったウラジオストク。


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