「私は、年末年始にこれを取り寄せる」 From Editors No.906
From EditorsNo.906 フロム エディターズ
「私は、年末年始にこれを取り寄せる」
特集内で紹介したのは、お取り寄せグランプリの192品と、その他の企画で登場した85品、合わせてなんと277品! その中から、5人の担当編集が考える「私は、年末年始にこれを取り寄せる」を紹介します。
なにせ、肉には一家言あるもので。
初参加のお取り寄せ特集。“ご当地チキン”、“パーティロースト”のジャンル名を見た瞬間、試食会の主なターゲットはこの2ジャンルに決定! 仕事そっちのけで、片っ端から食べていたところ、立ち食い試食には到底似合わない上品な味のお肉様が。その名は、静岡県、〈米久〉の豚ひれ肉のローストポーク。真空調理法でじっくり加熱しただけあって、旨味たっぷりなうえ、そのしっとり感にも悶絶。短冊状だから、厚めにカットすればおかずの一品に、薄めならつまみに、と自由自在に使えるのも嬉しい限り。我が家のカウンターキッチンはたまにバーと化すのですが、常備必須の極上つまみ、ついに見つけてしまいました。
ダックざんまい、いかがですか。
大好物の北京ダック。中華料理店で頼むとお上品なポーションで出てきがちで、数人で分けるとちょっと物足りない。「もう食べられないよ~」とお腹をさするくらい食べてみたい! と常々思っていました。その夢が、お取り寄せで、叶うとは! 神奈川県、〈横山中華街通り〉の北京ダックローストは、最高級品・北京種の塡鴨まるごと一羽使用。家庭用のオーブンに入るサイズなので、自宅で簡単にパリパリにできます。さらに、皮だけでなく、身の部分も炒め物やスープに利用可能。私はほぼ1人で1羽食べ切りましたが(一生ぶん食べたような気持ち)、1日3食アヒルはちょっと……という方はご家族ご友人と盛り上がってください。これからのパーティシーズン、クリスマスチキンの替わりに北京ダック、というのもアリなのでは?
味わうがよい! これがアイスバードだ!!(ドヤ顔)
我が家では、お取り寄せは人の集まるときに利用することが多いです。求めるのは、派手ではなくても、ちょっとしたサプライズのあるもの。試食した中で、コレと決めたのが鹿児島県、〈万世ストアー〉のマーちゃん鶏刺しです。凍ったまま出す鶏刺しに「なに?」と怪訝な顔をするであろう客のリアクションも想定内。しかし、口に運べば、シャリシャリ食感からとろけて広がる旨味に目が見開くことも間違いないでしょう。時間が経って溶け具合によっても変化していく味に翻弄される姿を見て、フフフとほくそ笑むことまで思い浮かべながら、年末年始の集いを楽しみにしているのです。
正月太りに拍車をかける至極の麺。
なにかと集まりの多い年末年始。なかなか会えない親族や古い友人と会話が弾み、ついつい夜更かし&深酒をしてしまいます。そんなときに「〆にラーメン作るけど食べる?」なんて言って、〈秋田の麺屋 林泉堂〉の稲庭ラーメンを何食わぬ顔で出したい。心の中では「麺のコシと滑らかな喉越し、スープのコクに慄け!」と思いながら。そして汁までゴクゴク飲み干したみんなに、「秋田の稲庭うどんの手延べ製法を応用して作られた麺なんだよ、しかも小麦100%。スープは比内地鶏と魚介のダブルスープであさっりしてるのに深みがあるでしょ」とドヤ顔で言いたい! この麺とともに、この冬もしっかり正月太りだなあ。
抱き枕にしたい
癒し系の味噌。
日本全国から、厳選された素材、伝統的な製法で作られた調味料を集めた「クラフト調味料テイスティング」企画。塩、醤油、味噌、油、酢、砂糖、味醂を集め、フレンチシェフ、和食の料理人、ワインインポーターの3名に試食/試飲してもらいました。紹介したのは、どれも丁寧に作られた逸品ばかり。中でも私が魅せられてしまったのは、愛媛県、〈井伊商店〉の麦味噌です。毎年自前で味噌を作っている私ですが、撮影後すぐに発注するくらい、どハマりしました。箱から出すと、袋から漏れ匂う味噌の甘やかな香り。思わず袋を抱きしめてクンクンしてしまう癒し系の麦味噌です。スティック野菜につけてそのまま味わうもよし、味噌汁にするもよし。生産者さんのオススメレシピにあった豆乳鍋に投入する、という方法を試すのが待ち遠しい今日この頃です。