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9年前のマンガ特集が縁をつくった真造圭伍の特別描き下ろし。 From Editors No.937

From EditorsNo.937 フロム エディターズ

9年前のマンガ特集が
縁をつくった
真造圭伍の特別描き下ろし。

昨年出した「マンガが好きで好きで好きでたまらない」特集の好評を受けまして、今年もマンガ特集をすることができました。タイトルは「やっぱりマンガが好きで好きで好きでたまらない」。

前回同様、熱いマンガ読みたちが愛する作品について思いの丈を語りつくす内容になっていますが、今回はさらに貴重な描き下ろし短編も掲載されています。『ぼくらのフンカ祭』『ノラと雑草』などで知られる真造圭伍さんが、週刊スピリッツで始める新連載『ひらやすみ』の前日譚を12ページ! しかもオールカラーで!!

4月26日発売号で連載が始まる直前なので、間違いなく多忙だった時期にもかかわらず、真造さんには今回の企画をご快諾いただきました。実はこの「マンガが好きで好きで〜」特集、2012年にも実施していた特集で。その号には真造さんが憧れるマンガ家・松本大洋さんと五十嵐大介さんの対談が収載されており、五十嵐さんには『海獣の子供』のサイドストーリーを描き下ろしていただきました。真造さんは、その特集を覚えていて「自分も」と思ってくださったとのこと。大洋さんと五十嵐さんにも感謝です。

真造さんへの依頼にあたり、『ひらやすみ』の初回から数話分を先に読ませてもらったのですが(役得)、日常のなかにあるちょっとした出来事や風景や言葉への愛おしさが湧いてくるような作品。今回の特集内で真造さんと親交のあるマンガ家の西村ツチカさんとの対談も掲載されており、その中で西村さんは「真造作品の楽園感」と表現されていて、激しく頷きました。SF的なものや、テーマ性の強いものなど、さまざまな設定の作品を描かれてきた真造さんですが、個人的には今回の作品がもっとも好きな真造作品になる予感があります。

昨年、悪性リンパ腫を患い入院されている際に今作の企画を練っていたという真造さん。取材時に「今は明るいマンガを描きたい気持ちなんです」と噛みしめるように仰っていたのが印象的でした。世の中的にもまだ鬱々とした日々が続いていますが、『ひらやすみ』がそんな気分を晴らしてくれたりするかもしれません。

●中西 剛(本誌担当編集)
BRUTUS 937号:From Editors
2012年の特集「マンガが好きで好きでたまらない」。松本大洋さんと五十嵐大介さんの対談では、二人が憧れる高野文子さんの話題が出ましたが、今回の特集での真造さんと西村さんの対談のなかでも、自然に高野さんの話題が。なんだか“つながっている”特集だなと感じたのでした。


ブルータス No. 937

やっぱりマンガが好きで好きで好きでたまらない

750円 — 2021.04.15電子版あり
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ブルータス No. 937 —『やっぱりマンガが好きで好きで好きでたまらない』

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