Special Contents 今なら買える! 24組の有望作家カタログ。
アート通の方々に、いま注目で、近い将来さらに評価も上がって行くであろうアーティストを推薦してもらいました。ここでは、本誌で紹介した24組の中から4組を紹介します。
新しい骨董ATARASHII-KOTTO
《金継ぎした納豆パック》2016年5月27日/9.4×9.5×3㎝
日常から現代の「骨董」を発見。
〈新しい骨董〉は山下陽光(ファッションデザイナー)、下道基行(アーティスト)、影山裕樹(編集者)がメンバーの「現代の路上観察学会」を目指す活動体。路上での発見をもとに様々なプロジェクトを展開し、ウェブサイト上では路上や日常の発見に文脈や物語が与えられ、販売される。http://atarashii.theshop.jp/
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金銭や美術、価値を問う行為を購入する面白さ。金継ぎした納豆パック、海の音を録音したカセットテープなど、どの作品もユニークです。(小林エリカ/作家、マンガ家)
Nerhol
《Slicing the Onion》2016年/インクジェットプリント/24.7×20.2cm
©Nerhol Courtesy of YKG/Yutaka Kikutake Gallery
写真と彫刻の境界にある時間。
デザイナーの田中義久とアーティストの飯田竜太が2007年に結成した〈Nerhol(ネルホル)〉。人物、食物、植物、ランドスケープなどの被写体を数十〜数百回連写し、出力した写真の束を1枚ずつ「彫る」ことで、時間のレイヤーや、現代において見過ごされる事象を前景化させる。/YKG/Yutaka Kikutake Gallery
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オブジェとしても美しく、すでに多方面から注目を集めるNerholの作品は、なるべく早く手に入れた方がいいと思います。(中島佑介/limArt・POST代表)
冨井大裕MOTOHIRO TOMII
《woods #3》2011年/ハンマー/35.5×72.5×69㎝
©Motohiro Tomii Courtesy of Yumiko Chiba Associates
身近な既製品で作られた新たな彫刻作品。
スーパーボール、クリップ、鉛筆、ハンマーなど、多種多様な既製品を用いて立体作品を構築する冨井大裕。それらの素材を並べる、重ねる、束ねる、折り曲げるといった一貫してシンプルな手法によって、既製品を本来の意味や機能から解放し、彫刻の新たなあり方を探求し続けている。/YUMIKO CHIBA ASSOCIATES
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道具が目的遂行のための「効率」を離れ、一つの「機能」として現れる場面を見ることができる。木の枝に擬態するナナフシをふと想起する。(森大志郎/デザイナー)
縄文族JOMON TRIBE
2016年/エディション20/デジタルアーカイバルプリント/A4〜A3、サイズ可変
©JOMON TRIBE(Taku Oshima × Keroppy Maeda)
モダン・プリミティブズ(現代の原始人)の実践。
タトゥアーティストの大島托と写真家のケロッピー前田によるアートプロジェクト〈縄文族〉。縄文の文様を現代的なタトゥデザインとして体に刻んだ写真作品を発表、人類の原始的な精神が現代にも受け継がれ、生き抜くためのアイデンティティとなり得ることを示している。
http://keroppymaeda.com/
http://keroppymaeda.com/
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「縄文土器の文様は人の体にも彫られていたのかもしれない」という大胆な問題提起。実際にタトゥを彫り、「縄文族」になることもできます。(西田篤史/編集者)