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行動ファイナンスの罠。 Special Contents BRUTUS No.847

Special Contents 行動ファイナンスの罠。

投資をする時の心理は乙女ゴコロのように繊細。普段は冷静な判断ができる人でも、ひとたび投資となると気持ちが揺れ動いてしまうもの。そんな投資家心理を一足先にお勉強!

2. 期待値
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人は、不確実なものを嫌い、確実なものを好む。
目の前に2つの選択肢があります。①を選択すると5分の3の確率で2万円がもらえますが、5分の2の確率で何ももらえません。②を選択すると確実に1万円がもらえます。さて、あなたはどちらを選びますか? 多くの人は②と答えるはず。でも、理論上、もらえると期待できる金額は、②は1万円なのに対し、①は1.2万円。①を選ぶのが合理的なはずなのに、人は不確実なものを嫌うのです。



3. ギャンブラーの誤謬(ごびゅう)
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人は、自分の主観や経験を信じて誤った判断をする。
コイン投げをしたら、最初に1度、表が出たっきり、4回続けて裏ばかり。こんな時「こんなに裏が続いたのだから、そろそろ表が出るはず」と思ったら、それがギャンブラーの誤謬。確率論でいえば表と裏はどちらも確率は2分の1なのですから。「こんなに下げが続いたのだから、そろそろ上がるだろう」。そんな合理的ではない主観で予測を歪めてしまうのもよくある投資家心理なのです。



4. アンカリング効果
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人は、価格が下がると「お買い得」だと思い込む。
①は59,800円から値下げされて39,800円。②は定価39,800円のまま。どちらかのジャケットを買うとしたら、どちらを選びますか? 値下げされたほうを選ぶのは、アンカリング効果に踊らされています。アンカリング効果とは、最初に見た数字に判断が影響されてしまうこと。「1ヵ月前より株価が大幅に下がっているから、割安なのでは」といった思い込みもアンカリング効果の一つです。



ブルータス No. 847

お金の、答え。

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ブルータス No. 847 —『お金の、答え。』

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