日本のミュージアム、これまでとこれから。 Special Contents BRUTUS No.850
Special Contents 日本のミュージアム、これまでとこれから。
時代の移り変わりとともに、形状や役割が変化してきた、日本のミュージアム。
100年以上にわたる、これまでのミュージアム史とともに代表的な建築物を振り返るページから、魁となった公立ミュージアムを紹介します。
1880年代ー1950年代
魁(さきがけ)となった公立ミュージアム
東京国立博物館本館設計渡辺 仁
東京都美術館(旧館)設計岡田信一郎
東京国立近代美術館設計前川國男
〈東京国立博物館 本館〉は1881年にジョサイア・コンドルの設計で建てられたが、関東大震災で被害に遭って建て替えられた。〈東京都美術館〉は1926年に上野の地に誕生。〈東京国立近代美術館〉は52年に旧日活本社ビルの改装で新橋に開館、69年に谷口吉郎の設計で現在の北の丸公園の地に移転した。
時代の要請で生まれた、公立の施設。
明治時代から、〈東京国立博物館〉の前身にあたる〈帝室博物館〉などが設置。絵画や仏像、工芸品などを展示する施設として人気を博した。〈東京都美術館〉(当初は〈東京府美術館〉)は、日本初の公立美術館としてオープン。クラシカルな風貌と相まって「美の殿堂」と称された。〈東京国立近代美術館〉は、日本初の国立美術館として開館。明治から現在に至る日本の美術を辿れることとなった。