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ありがたくて、カッコイイ。それが日本の伝統建築。 From Editors No.862

From EditorsNo.862 フロム エディターズ

ありがたくて、カッコイイ。
それが日本の伝統建築。
昨年夏、日本人建築家たちと作った「建築を楽しむ教科書」では、日本を旅して見に行くべき、彼らが手がけた現代建築を紹介しました。今度は、寺社仏閣を中心にした、伝統建築です。

建築家たちに日本の建築の話を聞くと、彼らが建築を学び始めた時、そして今も現場に行く時のついでに、日本の伝統建築を見に行っていると聞きました。最先端の技術で現代の建築を作る人たちが、古建築から何を学んでいるのか。そここそが気になり、日本伝統建築を巡る旅に出ることにしました。

江川家住宅土間の天井の木組み。そこはまさにクリストファー・ノーランが映画『インターステラー』で描いた5次元の世界。時間を忘れ、ぐいぐいと引っ張り込まれます。日中は真っ暗な中にたたずむ浄土寺 浄土堂の阿弥陀三尊像(快慶作)。が、堂内が西陽を取り込み始めると光が反射し、像の顔を美しく照らす。この光の演出は、イルミネーションやプロジェクションマッピングなどなど、様々な光に慣れきっている現代人の我々をも、圧倒的な幸福感で包みます。まさに、極楽。

教科書や修学旅行で見たことのある古建築。改めて、そのおもしろさ、かっこよさを知るために。現代に活躍する建築家をガイドに、日本中のありがたくてカッコイイ伝統建築を巡ります。

 
●︎︎︎杉江宣洋(本誌担当編集)
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上の写真は日中の浄土寺 浄土堂。そして、下の写真が夕方西陽が入った堂内。劇的な演出は、様々な刺激に慣れている現代人ですら感動させるパワーがあります。であるならば、1194年建立時にここに来た人々はどう感じたのか。それを想像するだけでも、ワクワクする建築であります。


ブルータス No. 862

建築を楽しむ教科書 伝統建築編

693円 — 2018.01.12
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ブルータス No. 862 —『建築を楽しむ教科書 伝統建築編』

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