マガジンワールド

HOME SWEET HOME From Editors No.938

From EditorsNo.938 フロム エディターズ

HOME SWEET HOME

2020年の居住空間学のタイトルは〈HOME SWEET HOME〉。このタイトルは、表紙と巻頭で取材した郷古隆洋さんが旅先のアリゾナで見つけ、持ち帰った看板に書かれた文字を見たときに決めました。リビングの壁に掲げられ、その下で、長男の光人くんが遊ぶ姿は、まさに「やっぱり家がいちばん」。今も続くパンデミックが始まったばかりで、STAY HOMEが叫ばれた時期。家にいることを前向きにとらえたい、とらえよう! という気持ちをこめたものでした。

2021年の居住空間学も〈HOME SWEET HOME〉をタイトルにしました。残念なことに、いまだ収束が見えない今。そんな中、家にいる時間をより充実させるために、思考を巡らす、日本全国の住まい手たちを取材することができました。実は今回、同じタイトルを使うのはやめようと思った時期もありました。が、取材をさせていただいた方々が、家について楽しそうに語る姿を見ていたら、やっぱりしっくりくるのは、この言葉しかないな、と。そして、最終的に、後押しとなった、奇跡とも思える偶然があったことをここに書いておきます。

2021年の表紙の撮影者であり、住まい手でもある写真家・高橋ヨーコさんに校正刷りを見せたときのこと。ニコーっと笑って、腰にぶら下げているキーリングを見せてくれました。そこには〈HOME SWEET HOME〉と書かれたキーホルダーが。こんなこともあるもんだ! 2021年も自信をもってお届けします、HOME SWEET HOME 居住空間学2021。

●杉江宣洋(本誌担当編集)
BRUTUS 938号:From Editors
猪熊弦一郎さんが、姪っ子の葉子さん夫婦の結婚祝いに送ったという、猪熊さんが大好きなマクドナルドのポテトの袋で作った作品。「これからの人生、食べるものに困らないように」とプレゼントされたもの。猪熊さんのことがまたひとつ好きになるエピソードです。


ブルータス No. 938

居住空間学2021

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ブルータス No. 938 —『居住空間学2021』

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