Collection Special Contents BRUTUS No.846
Special Contents Collection
心を動かすアートや骨董、手放せない愛用品。居住空間を形づくるもの。
大好きな時代の世界観を
モダニズム住宅に“復元”。
入川ひでと
●建築家、商業プロデューサー
神奈川県/大磯町
[万博の記憶を宿すブラウン管]
直径15㎝ほどの球体に入ったブラウン管テレビは知人の作品。デジタル放送になるまでは映っていた。「僕にとっては“万博”の象徴。日本中が明るい未来を夢見てワクワクしていた時代のシンボルですね。あの時代の高揚感を思い出させてくれる」
[リノリウム床の柄のカーペット]
フローリングの一部を切り込み、カーペットを埋め込んでフラットに仕立てた。カーペットは〈東リ〉。60~70年代に造られていたリノリウム床の柄をプリントした。「日本が豊かになろうと頑張っていた頃の建築資材に、ぐっとくるんですよね」
[伝説の航空会社、ブラニフのポスター]
玄関にはかつて「夢のエアライン」と呼ばれたアメリカのブラニフのポスター。「実家でも飛行機や鉄道のポスターをよく飾っていました。ダイナミックな写真やイラストとタイポグラフィの組み合わせが好き」。海外のオークションで探すことが多い。
モノが映えるガラス張りの棚に
“今見て新鮮”なアイテムを飾る。
小林 恭/小林マナ
●インテリアデザイナー
東京都/三鷹市
[アノニマスな陶器のオブジェ]
「気がついたら我が家には陶器が多い。質感の良いものが好きだからかな」と恭さん。陶器の鳥のオブジェは作家名は不明だが独特のフォルムが魅力。仕事で訪れたシアトルで購入した。上にあるのは陶芸家・島岡達三の湯飲み。
[陶芸家・鹿児島睦の器コレクション]
2013年から鹿児島さんの展覧会の会場構成を担当している2人。そのご縁もあり、展覧会では毎回1人3枚ずつ購入。カラフルな絵付けと不思議な質感。独特の世界観に惹かれる。こちらは扉付きのガラスの食器棚に置いている。
[モノの背景にはこだわらず好きなものを]
メキシコのフォークアートは〈イデー〉で購入。踵がドットになった〈アンリアレイジ〉のハイヒール。履けるが今は鑑賞用。奥の白いジャーは〈BOCH〉アンティーク。サキソニー柄はマナさんが20代の頃から集めている。