ファッションの現在地を知る。 Special Contents BRUTUS No.866
Special Contents ファッションの現在地を知る。
人生は選択の連続だ。納得のいく選択をするためには、多くのことを知り、自分らしいものかを見極める必要があるよね。ただ、教科書をなぞるだけの勉強なんて無意味で、自分の頭を使ってしっかりと考えたことこそ、人の血となり、肉となるんだ。世界に自分に関係のないことなんてきっとない。だから新しいことや、未知の領域の話に興味を持つべきなんだ。それは必ず自分を知ることになるから。もちろんファッションだって同じさ。
3D Printer
ぴったり足にフィットする、夢のスニーカー⁉
2015年に3Dシステム社とニューバランスが開発したゴム状の粉末、DuraForm®Flex TPUをシューズのミッドソール製造に利用する新たな技術。2017年に日本で発売された「MS066」にも同ソールが搭載され、軽量で屈曲性、安定性に優れたモデルとしてリリースされた。3Dプリンター技術を使えば、スポーツ機能は維持したまま、オーダーから納品までの時間とコストをかけずに実現が可能だという。そして、技術の研究が進めば、足にぴったりフィットするスニーカーが、近い将来、特別なアスリートだけのものではなくなるかもしれない。これまで工業製品では難しいとされてきたオーダーメイドへの新たな挑戦だ。
Wear Search
数学のスペシャリストが構築した、
ブランド検索アプリ。
国際数学オリンピックで優勝経験のある、ジョイ・タン氏がCEOを務める「MARKABLE(マーカブル)」(https://markable.ai)。静止画だけでなく動画からも気になるアイテムの検索が可能。完全一致の商品から、類似品まで複数の候補を提案してくれる。各アイテムをクリックして、即時購入することも可能。
Qmonos
自然界の最強繊維“クモの糸”を目指した研究開発。
スパイバーの独自技術で開発された人工合成クモ糸繊維「クモノス」。2015年10月に、その素材を初めて使った、ザ・ノース・フェイスのアウタージャケットのプロトタイプが発表された。2016年中の販売を目標に開発を進めたが、素材品質の安定性をさらに追求するため、販売を見送った。その後、一日でも早い完成に向かい、改良版の試作を繰り返し、現在はゴールドウイン社が新設した〈テック・ラボ〉にて、屋外でのフィールドテストを含めた各種テスト検証が行われているという。遂に、製品化に向けた最終段階に入った。店頭に並ぶ日が待ち遠しい。