創刊から40年、BRUTUSの名作選。はじまりはサザエさん。 From Editors No.919
From EditorsNo.919 フロム エディターズ
創刊から40年、BRUTUSの名作選。はじまりはサザエさん。
1980年5月に創刊されたBRUTUSは今年でついに40年。そこで、今号では過去40年間のBRUTUSを振り返るブックインブック「BRUTUSの正解」を作ることに。約900冊の雑誌記事をわずか32Pにどうやって入れようか、と思案していたときにふと浮かんだのが「よりぬきサザエさん」。1946〜74年まで新聞に連載された4コマ漫画の中から、名作を選り抜いた、いわばベスト オブ サザエさん。子供のころ、「よりぬき」という言葉に何か特別なものを感じ愛読していたことを思い出し、特集タイトルを「よりぬきBRUTUS」とすることに。担当エディターの辛島いづみさんに話すと、「ああ、私、ちょっと前に復刊した『よりぬきサザエさん』をデザインした大島依提亜さんを知っていますよ」。な、なんと! それならいっそのこと大島さんにデザインを依頼してみよう、ということで快諾いただき、さらにはエディターの九龍ジョーさん、テレビ東京から独立された名物プロデューサー五箇公貴さんも合流し(どこかドラクエのパーティー作りのよう)、毎日、会議室で読み続けること、918冊。「うわー、このボサノヴァ特集、懐かしい! 学生の頃買ったよ」「赤塚不二夫さんの見開き一枚絵、強すぎ!」と皆でワイワイ盛り上がりながら作りました。当初の目標はこの雑誌がどんな視点で、何を、どう伝えてきたか、「BRUTUSの正解」を見つけることだったのですが、そこまで到達できたかはともかく、補助線くらいは引けたかもしれません。BRUTUS40年の歩みにぜひ触れてみてください。
●斉藤和義(本誌担当編集)