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日々の生活の中にも恋があるかも。 From Editors No.926

From EditorsNo.926 フロム エディターズ

日々の生活の中にも恋があるかも。

……恋って何だろう? 手探な状態から、本を読みあさり、人に会い、スタートした「恋の、答え。」。取材を進めていくと、「恋心」がふつふつと蘇っていくのを感じました。

きっかけは担当した「恋と、日記」。芸能人から、戦下の少女、哲也学者などの日記作品から恋に関する記述を紹介するこのページ。『アンネの日記』には初めてのキスの甘酸っぱい思いが克明に書かれており、恋の初期衝動を思い出させてくれた。坂口三千代『クラクラ日記』には夫・坂口安吾の死後も思い寄せ、たまに夫がまだ生きているのだと夢を見たときの記述には、夫婦の変わらない恋を学べた気がします。

日記を読むうちに、「恋」が身近なものになっていく。自分自身に置き換えてみると、パートナーと一緒になる時、もちろん恋愛もして、苦難もあって……それで穏やかな日常があるわけで(喧嘩もあるが)。今の生活の些細なやりとりの中に、もしかしたら「恋」が潜んでいるのかもしれない。

今回の特集を作りながら、当たり前になって気がつかなくなっていた「恋心」を取り戻せた気がしました。

●恩田栄佑(本誌担当編集)
BRUTUS 926号:From Editors
他にも、不倫を綴った石川啄木の『ローマ字日記』には、恋人と妻への溢れる出る思いが、(妻にバレないように)ローマ字で書かれていました。秘事を読んでいる感じがしてドキドキします……。


ブルータス No. 926

恋の、答え。

700円 — 2020.10.15
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ブルータス No. 926 —『恋の、答え。』

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